教員試験一般教養(数学)1998

教員試験一般教養(数学)1998

【傾向】
98年度の問9は、図形の辺に向きと大きさを与えているので、立体視の能
力とベクトルの考えを使って作られている。問10は階段の登り方の問題だ
が、階段を1段ずつ増やしていくとフィボナッチ数列の問題となる。8段の
みで考えると、場合の数の組合せを使って解くことになる。問11はクイズ
の穴埋め問題だが、数の配置を考えながら解くわけだが、必ずどこかに解く
キッカケがある。この問題では百の位のBである。問12は四則演算の問題
を少し変形したものである。◎などの記号演算に慣れてないと惑うところが
ある。

1998年度問題


問9
                +2                □
A地点からB地点が2高いとき、A→Bと示すこととする。次の場合、C→Dとなる。
□に入る数はいくつになるか。


問10
8段ある階段を「1段ずつ登る」「2段ずつ登る」「1段と2段を混ぜて登る」ことに
した。階段の登り方は全部で何通りあるか。

問11
下の計算において、A~Dには1から9までの異なる自然数が当てはまる。このとき、
A×B×C×Dの値はいくつになるか。

         ABDB
        +ABCD
        ──────
         BBAC

問12
{(6△3)☆5}◎6=28▽2と成り立っている式がある。それぞれの記号の意味
は、a◎b=3ab、a△b=2a+b、a▽b=2a-bである。このとき、a☆b
が表す式として正しいものを選びなさい。
(1)a÷b (2)a2 b (3)3a-b
(4)(a+b)(a-b) (5)a2 +b2 


1998年度解答
from=武田


問9
 -2   +1     +3
A→B、A→Eより、B→E
 +3   +2     -1
B→E、B→Cより、E→C
 +2   +1     +1
A→D、A→Eより、E→D
 +1   -1     +2
E→D、E→Cより、C→D
したがって、□=+2……(答)

問10

階段が1段のとき、1通り
階段が2段のとき、2通り
階段が3段のとき、3通り
階段が4段のとき、5通り
階段が5段のとき、8通り
この数列はフィボナッチ数列にとなるので、
6段のとき、5+8=13通り
7段のとき、8+13=21通り
8段のとき、13+21=34通り
したがって、34通り……(答)

問11

         ABDB
        +ABCD
        ──────
         BBAC

百の位より、B+B=Bとなるのは繰り上がりがあるときのB=9である。
千の位より、A+A=9。百の位から1繰り上がるから、A+A=8
したがって、A=4
9+D=10+C
D+C=10+(4-1)
上の連立を解いて、9-C=C-3
         2C=12
         ∴C=6
したがって、D=(10-9)+C
       =1+6=7
A×B×C×D=4×9×6×7=1512……(答)

問12
{(6△3)☆5}◎6=28▽2より、
6△3=2・6+3=15
15☆5=Xとおくと、
X◎6=3・X・6=18X
28▽2=2・28-2=54より、
18X=54
したがって、X=3
15☆5=3
∴a☆b=a÷b……(答)