質問<10>98/5/26
from=こうすけ
「整数の中の数字の出現回数について」


 n桁の正の整数で、各位の数字の中に、0と9が併せて偶数回(0個
の場合は除く)現れるものの個数をAnとし、また、0と9が併せて奇
数回現れるものの個数をBnとします。
 このときAn+Bnをnの式で表すにはどうすればよいでしょうか。


お返事98/5/29
from=武田


 An+Bnは0と9が併せて偶数回・奇数回なので、1回以上現れる
ことと同じですから、n桁の正の整数について場合分けして考えてみま
すと、
 1回出現の時、1×n-100×8n-1+8×n-111×8n-2
 2回出現の時、1×n-111×8n-2+8×n-122×8n-3
 3回出現の時、1×n-122×8n-3+8×n-133×8n-4
……と繰り返すので、右に一つずらして足し算をすると、
 An+Bn=1×n-100×8n-1+9×Σ(k=1からn-1まで)n-1kk×8n-1-k
      =8n-1 +9×Σ(k=1からn-1まで)n-1kk×8n-1-k
と言うnの式になります。
 今、5桁の正の整数の時のA+B=57,232 と言う答え
があっているか、同僚のコンピュータの専門家に調査してもらっています。


(追伸)  仕事の帰りに車の中で運転しながらボーと考えていると、上の問題が 簡単に解けることが分かり、「ナンダ!」と声を上げてしまいました。 「少なくとも1回以上起こる」の考え方を使うのです。  n桁の整数のすべての位に0から9まで使った場合は、先頭だけ0は 除くので、9×10n-1通りとなる。そこで、少なくとも0または9 が1回以上起こるを解くためには、全く起こらない時を計算して、全体 から引けばよいので、全く起こらない場合の数は8n通りである。  したがって、An+Bn=9×10n-1-8nとなる。 n=5桁の時は、 A+B=9×104-85       =90000-32768=57232  となるので、こっちの方が簡単だった。