質問<1438>2003/10/3
from=とし
「複素数」


複素数平面上で原点Oと異なる点Pをとり、半直線OP上に点QをOP・OQ=1を
みたすようにとる。

問1 2点PQを表す複素数をそれぞれZ,Wとする時、WをZバー(Zの共役な
   複素数)を用いて表すと??

問2 点1を通り、虚軸に平行な直線をLとする。PがL上の全ての点を動く
   とき、Qの軌跡を図示すると??


お便り2003/10/16
from=T.Kobayashi


(1) 半直線条件より、a>0 を用いて w=az と書ける。
OP.OQ=1 すなわち |z||w|=|z||az|=a|z|^2=az(z~)=1 より、a=1/z(z~) だから、
w=az=z/z(z~) = 1/(z~) ...(答)

(2) このとき、tを実数として z=1+it と書ける。
w=1/(1-it)=(1+it)/(1+t^2) となるから、xy平面の言葉で書き直せば、
tをパラメタ(実数)として、(x,y)=(1/(1+t^2),t/(1+t^2)) である。
これを x,y で表現するために、tを消去したい。y/x=t となることに注意して、
x=1/(1+t^2)=1/(1+(y/x)^2) すなわち x+y^2/x=1 を得る。
パラメタ表示から分かるように、x=0 となることはないから、両辺にxをかけて
x^2+y^2-x=0 すなわち (x-1/2)^2+y^2=(1/2)^2 を得る。ただしxは0ではない。
すなわち、wは「中心 (1/2,0) 半径 1/2 の円周から (0,0) を除いた領域」
に存在し、その領域の任意の点に存在することは、パラメタ表示から明らかである。