質問<1669>2004/4/15
from=ひろ
「方程式」


①x^3-15x^2+71x-a=0の3つの解が等差数列をなすとき、解とaの値を求めよ。

②整係数の代数方程式f(x)=0がx=1-2^(1/3)+2^(2/3)を解としてもてば、
 f(x)はx^3-3x^2+9x-9で割り切れることを証明せよ。

参考書を見ましたが、似たような問題がないため、断念です。
わかる方がいましたらどうぞよろしくお願い致します。


お便り2004/4/15
from=wakky


①
三次関数の解と係数の関係を利用します。
おさらいすると
ax^3+bx^2+cx+d=0の三つの解をα,β,γとすると
α+β+γ = -b/a
αβ+βγ+γα = c/a
αβγ = -d/a

そこで問題に入ります。
三つの解が等差数列になるのだから
三つの解をそれぞれ
s-d,s,s+dとおきます。
(s,s+d,s+2dでもいいですけど、こっちの方が計算が楽になります。)

そこで解と係数の関係を使って
(s-d)+s+(s+d)=3s=15より
s=5
5(5-d)+5(5+d)+(5+d)(5-d)=71より
(途中計算省略)
d^2=4 となり d=±2
したがって三つの解は
5-2,5,5+2
5+2,5,5-2
どっちにしても
x=3,5,7が三つの解になります
解と係数の関係から
3×5×7=aより
a=105
ちなみに逆証すると
(x-3)(x-5)(x-7)=0を展開・整理すると
ちゃんと与式になります。

②
g(x)=x^3-3x^2+9x-9とおいて
x=1-2^(1/3)+2^(2/3)のとき
g(x)=0になればいいですね。
x=1-2^(1/3)+2^(2/3)は
f(x)=0の解だから
同時にg(x)=0の解であれば
f(x)はg(x)を因数にもつことになります
つまり、割り切れるってことになりますね。
ここでちょっと工夫して
g(x)=x^3-3x^2+9x-9
    =(x-1)^3+6x-8
x-1=2^(2/3)-2^(1/3)だから
(途中計算省略します)
(x-1)^3+6x-8=0
つまりf(x)はg(x)で割り切れます。


お便り2004/4/16
from=山賊


問1
与式の解をα,β,γ(α<β<γ)とおくと
解と係数の関係より
α+β+γ=15 …(1)
αβ+βγ+γα=71 …(2)
αβγ=a …(3)
α,β,γがこの順に等差数列をなすとすると
α+γ=2β
(1)に代入して β=5
よって α+γ=10 …(4)
(2)より
(α+γ)β+γα=50+γα=71
よって γα=21 …(5)
これと(3)より a=105
(4),(5)より α,γはtの2次方程式
t^2-10t+21=0 の2解なのでこれを解いて
t=3,7
よってa=105,解は3,5,7

問2
g(x)=x^3-3x^2+9x-9 とおく
また、f(x)をg(x)で割った商をQ(x)
余りをR(x)とおくと
f(x)=g(x)Q(x)+R(x) …(1)
ここで g(1-2^(1/3)+2^(2/3))=0
仮定より
x=1-2^(1/3)+2^(2/3)の時 f(x)=0
よって (1)より R(x)=0
よって 
f(x)=0 の解がx=1-2^(1/3)+2^(2/3)
のときf(x)はx^3-3x^2+9x-9で割り切れる