質問<1702>2004/5/16
from=NTK
「連続と極限」


f(x)はx>0で定義された関数で、
x=1で微分可能でf'(1)=2かつ任意のx>0、y>0に対してf(xy)=f(x)+f(y)を
満足するものとする。このとき次の問いに答えよ。
(1) f(1)の値を求めよ。これを利用することによりf(1/x)をf(x)で表せ。
(2)  f(x/y)をf(x)とf(y)で表せ。
(3)  f(1)、f'(1)の値に注意することにより、
  lim[h→0]{f(x+h)-f(x)}/h  をxで表せ。

この問題が、考え方からして全くわかりません。
どうか教えてください。


お便り2004/5/17
from=wakky


積が和になる・・・なんか対数っぽいと気づけばいいですね(笑

(1)
f(1)を知りたいんだから
xy=1 とすれば y=1/x
f(xy)=f(x)+f(y)より
f(1)=f(x)+f(1/x)・・・①
これが任意のxについて言えるからx=1を代入すると
f(1)=2f(1)
よって f(1)=0 (まずlog1=0が見えた)
また①より f(x)+f(1/x)=0
よって f(1/x)=-f(x)   (log(1/x)=-logxも見えた)

(2)
(1)の結果から
f(x/y)=f(x)+f(1/y)=f(x)-f(y)

(3)
まず微分の定義から
lim[h→0]{f(x+h)-f(x)}/h=f'(x)
これを意識しつつ
 lim[h→0]{f(x+h)-f(x)}/h
=lim[h→0][f{(x+h)/x}]/h   【(2)より】
=lim[h→0]{f(1+h/x)-f(1)}/h 【f(1)=0を利用して】
=lim[h→0](1/x){f(1+h/x)-f(x)}/(h/x) 【分母・分子をxで割りました】
=(1/x)f'(1)  【h→0のときh/x→0 と微分の定義から】
=2/x

よって lim[h→0]{f(x+h)-f(x)}/h=2/x

つまり f(x)=2logx (底はe) だったようです。
2logxy=2(logx+logy)=f(x)+f(y)
2log(x/y)=2(logx-logy)
2log1=0
2logxを微分すると 2/x
どれもうまく当てはまります。


お便り2004/5/17
from=下野哲史


(1) x=y=1 のときを考えると f(xy)=f(x)+f(y) より
  f(1)=f(1)+f(1)
  f(1)=0
  また、f(1)=f(x・1/x)=f(x)+f(1/x)=0 であるから
  f(1/x)=-f(x)

(2) f(x/y)=f(x・1/y)=f(x)+f(1/y)=f(x)-f(y)

(3) f'(1)=2 より
  lim[h→0]{f(1+h)-f(1)}/h=2
  lim[h→0]f(1+h)/h=2
  x>0 より h→0 ならば h/x→0 であるから
  lim[h→0]f(1+h/x)/(h/x)=2
  lim[h→0]xf( (x+h)/x )/h=2
  x lim[h→0]{f(x+h)-f(x)}/h=2
  lim[h→0]{f(x+h)-f(x)}/h=2/x

面白い問題ですね。