質問<2011>2004/10/17
from=んち
「領域」


(1)
不等式x^2+y^2≦1の表す領域が、不等式x-y≦aによって表される領域に
含まれるための定数aの値の範囲を求めよ。

(2)
x^2+y^2<r^2(r>0)が、x^2+y^2<2x-4y+4であるための必要条件となる
ときのrの最小値を求めよ。

★希望★完全解答★

お便り2004/10/30
from=wakky


(1)
x^2+y^2≦1が表す領域は
原点を中心とし、半径1の円
すなわち
円 x^2+y^2=1・・・① の内部(境界線を含む)です。

x-y≦aが表す領域は
y≧x-aだから
直線 y=x-a・・・② の上側(境界線を含む)です。

円①と直線②が接するとき
x^2+(x-a)^2=1より
2x^2-2ax+a^2-1=0
これが重解を持つから
この2次方程式の判別式をDとして
D/4=a^2-2(a^2-1)=0
これを解いて
a=±√2
a=√2のとき直線②のy切片は負
つまり
a≧√2のとき
円①は直線②の上側で接するかまたは上側の離れた位置にありますね。
この場合に問題の条件を満たします。
a<√2のときは円①のすべてを含まないので不適となります。

(答)a≧√2

(2)
x^2+y^2<r^2(r>0)が、x^2+y^2<2x-4y+4であるための必要条件となる・・・とは
(x,y)がx^2+y^2<2x-4y+4を満たすならば例外なく
(x,y)はx^2+y^2<r^2(r>0)を満たすということです。
つまり
領域 x^2+y^2<2x-4y+4 が
領域 x^2+y^2<r^2 の中にすっぽり入っていればいいわけです。
x^2+y^2<2x-4y+4を変形して
(x-1)^2+(y+2)^2<9
これは 点(1,-2)を中心とした半径3の円の内部(境界線を含まない)ですね。
一方
x^2+y^2<r^2 は
原点を中心とした半径rの円の内部(境界線を含まない)です。
つまり
原点と点(1,-2)を通る直線と
円 (x-1)^2+(y+2)^2=9・・・① の交点を求めると、2つの交点が求まります。
そのうち、原点からの距離が遠い方の交点と原点の距離がわかれば、
その距離がrの最小値です。
これは二つの円が接するときのrの大きい方のことですね。
原点と点(1,-2)を通る直線の方程式は
y=-2x・・・②
これと円①との交点は
②を①に代入して解くと
(1+(3/5)√5,-2-(5/6)√5) (1-(3/5)√5,-2+(5/6)√5)
原点からの距離が遠い方の交点は前者のほうですから
(自分で確かめてくださいね)
r^2=14+2√45
r>0だから
r=√(14+2√45)=3+√5
(答) 3+√5