質問<222>2000/2/3
from=Pucho
「自然数と平方数の数列について」


自然数の列(1,2,3,4,5…)の個数と
平方数の列(1,4,9,16,25…)の個数は
一致するのですか?
なるべく一致する、しないの結論だけでなく、
見解を教えて下さい。


お返事2000/2/3
from=武田


「個数」とは、有限集合のときに呼ぶ言葉である。
例えば、2桁の平方数の集合Pの個数は、
16,25,36,49,64,81
の6個である。
これは、自然数Nの集合と1対1対応で考えて、
N: 1, 2, 3, 4, 5, 6
P:16,25,36,49,64,81
より、6個と答えていたのである。
 これが、無限集合となると、「個数」とは言わずに、
「濃度」と言う。数え方は、同じ1対1対応であるが、
「対(ツイ)のつくり方を適当にきめて、1対1対応で
数えて等しいとき、濃度は等しい」と言う。

質問の自然数の列(1,2,3,4,5…)と平方数の列(1,4,9,16,25…)
はともに無限集合である。
N:1,2,3, 4, 5, 6, 7, 8,……,n,……
P:1,4,9,16,25,36,49,64,……,n2,……
とすると、1対1対応なので、この2つの無限集合の「濃度」
は等しいと言える。したがって、「一致する」と言える。

次のように考えて、一致しないと言う人もいますが、
N:1,2,3, 4, 5, 6, 7, 8,9,……,n2,……
P:1,   4,      9,……,n2,……
「対のつくり方を適当にきめて」というのがミソだそうで、
1対1対応にできるときは濃度は等しいと言うそうです。