質問<3389>2006/9/17
正方行列Aに対してAX=XA=E(Eは単位行列)をみたす行列Xが存在するとき、 Aは正則であるという。またXをAの逆行列といいA^-1で表す。このとき、 次の問いに答えよ。 ①Aが正則のとき、逆行列は一意に定まることを示 せ。 ②A,Bが正則のとき、ABも正則で(AB)^-1=B^-1A^-1であることを示せ。 以上の問いについて答えに至る過程を詳しく教えて下さい。 ★完全解答希望★
お便り2006/9/19
from=KINO
(1) 行列 X, Y が AX=XA=E, AY=YA=E を満たすとする。 このとき,X=EX=(YA)X=Y(AX)=YE=Y より,X=Y である。 これは逆行列は一意的に定まることを意味している。 (2) A, B が正則であるとき,A^(-1), B^(-1) が存在する。 (AB)(B^(-1)A^(-1))=A(BB^(-1))A^(-1)=AEA^(-1)=AA^(-1)=E, (B^(-1)A^(-1))(AB)=B^(-1)(A^(-1)A)B=B^(-1)B=E であるから,AB は正則であり,逆行列の一意性から (AB)^(-1)=B^(-1)A^(-1).
お便り2006/9/19
from=UnderBird
①Aの逆行列がX,Yであるとする。 すなわち、AX=XA=E,AY=YA=E このとき、X=XE=X(AY)=(XA)Y=EY=Yであるから、 逆行列は一意に定まる。 ②AB(B^-1A^-1)=A(BB^-1)A^-1=AEA^-1=AA^-1=E (B^-1A^-1)AB=B^-1(A^-1A)B=B^-1EB=B^-1B=E よって、ABも正則でその逆行列は、B^-1A^-1である。