質問<944>2002/9/6
from=ありす
「複素数・極形式」


問1
 rはr>1を満たす実数とする。複素数zがlzl=rを満たすとき、
z+1/zの絶対値の最大値及び最小値を求めよ。
またそのときのzの値も求めよ。

問2
 iは虚数単位とする。自然数nに対して
(cosシータ+isinシータ)^n=cosnシータ+sinnシータが成り立つ
ことを、数学的帰納法を用いて証明せよ。


お便り2002/9/11
from=Tetsuya Kobayashi


(1)
0 ≦ θ < 2 とし、z = r(cos θ + i sin θ)とおくと、
だから、
で、
        
        
したがって、
は、z=rまたはz=-rのとき最大値をとり、
      z=irまたはz=-irのとき最小値をとる。………(答)
(2)
与式はn = 1 のとき明らかに成立する。
k ≧ 1 とし、n = k のとき成立すると仮定する。
すなわち
(cosθ+isinθ)k=coskθ+isinkθ
を仮定する。
このとき、
                   
                   
                   
              加法定理
よって、n=k+1のときも成立する。
以上より、題意は示された。