沖縄の旅(2002年夏)
数教協第50回全国研究大会が沖縄で開かれました。参加した様子を掲載します。
8月2日(金)
朝5時半に家を出て、羽田空港に向かいました。7時半に到着して、9時30分
発ANA083沖縄行きに乗るため、ロビーでしばらく待つことになりました。
早く行きすぎたために、ヒコーキに乗るのが怖くなってきました。6時に出れば
丁度良かったように思います。
ヒコーキは真ん中の席だったので、音楽を聴いているうちに那覇空港に到着しま
した。ちょうど正午でした。
空港前のバスに乗り、繁華街へと繰り出しました。県庁北口にある「パレット久
茂地(くもじ)」がメインのデパートでした。屋上の食堂で昼食をとった後、県庁
を左に見ながら大通りを西に向かって歩いていきました。
突然スコールが降り出しました。コンビニで傘を買おうと探しながら歩いていく
と、ピタッと雨が止みます。これが沖縄ならではのスコールというやつです。雨に
も趣がありますね。ファミリーマートがあったので、傘を買いました。一安心です
が、結局最後まで傘は使いませんでした。
迷いながらホテルを探しました。「ホテル・ルートイン那覇」と言うホテルです
が、最近できたらしく地図に載っていないホテルでしたが、すてきなホテルでした。
フロントで茂呂さんに出会いました。彼もタクシーで探すのにだいぶ迷ったそうで
す。
お昼に那覇に到着したので、時間を持て余していたので、茂呂さんに誘われて那
覇ビーチまで歩いて行きました。通りの木々に小さなミカンの実が沢山なっていま
した。
大会メインのホテルのパシフィックホテル沖縄へ立ち寄ると埼玉の仲間の大沢さ
んや飯島さんと会うことができました。その日の夕食はみんなでホテルのそばの郷
土料理の店に出かけて、ゴーヤ・チャンプルなど沖縄料理をたらふく食べることが
できました。楽しかった。たらふく食べて、生ビールも2杯飲んでも一人あたり
1500円と大変安いので、また感激しました。
8月3日(土)
本日から数教協の沖縄大会が始まります。朝7時50分のバスに乗り、首里の北
にある中頭郡西原町にある琉球大学へと向かいました。
全体会は、琉球大学教育学部の付属中学校体育館で行われました。琉球大学の各校
舎は洒落た模様の欄干が印象的でした。
数教協委員長の野崎昭弘さん(大妻女子大教授)の挨拶で始まりました。
沖縄大会実行委員長の小田切忠人さん(琉球大学教授)の挨拶
司会をした方だが、明るくてハキハキしているので思わず写真を撮ってしまった。
沖縄数教協のマドンナかな?
10年ぶりに森毅さん(一刀斎)が講演「21世紀の歩き方」と言う演題で、話し
てくれたが、面白くて切れ味が鋭いので、本当に楽しかった。21世紀は協調性よ
りも社交性だという。
森さんの講演を聴く参加者たち。日本中からこの時点では718名の人が参加して
いました。最終的に1000名を越えたようです。公開授業に参加した生徒さんた
ちも入れると、2000名の規模になったようです。
南風原(はえばる)高校の「郷土文化コース」の生徒たちが、「四つ竹」「上り口
説」「谷茶前(たんちゃめー)」をアトラクションで踊ってくれました。
「古武術」も披露してくれました。
「黒島口説」を踊ってくれました。三線を弾いてくれた先生や生徒さんたちも堂々
としていて文化を感じました。
開会行事と記念講演が終わると、午後一番目に「基礎講座」・「沖縄入門講座」が
ありました。私は、上垣渉さん(三重大学教授)の「数学教育の歴史」の司会をす
ることになっていたので、法文学部の107教室へ向かいました。OHPの運搬や
エアコンの始動などトラブルがあったので、司会らしいことは何もせず、すべて上
垣先生にやってもらいました。
内容は戦後の数学教育の歩みがよくわかり大変勉強になりました。メモするのに追
われて、うっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。残念でした。
「基礎講座」と並行して、沖縄大会を記念して「沖縄入門講座」が開かれました。
沖縄戦の語り部の方などいろいろな分野の方が話をしてくれたようです。私は参加
できなくて残念でした。
午後の2番目の内容として、「分科会T」がありました。私はフリーだったので、
「微積分・初等関数」分科会に参加しました。教育学部の201教室でありました。
写真の長野の和田博さんの三角関数の授業プランをじっくり聞くことができました。
以前聞いたときよりわかりやすく聞けました。説明が実践の中でこなれてきた証拠
だと思いました。特に教具にはいろいろ工夫がされており、この写真の三角関数の
合成は「折り絵の技法」が使われており、感心しました。
この分科会では他に、桐蔭学園の小川進さんの「数学関係読書レポート」の評価の
仕方などの工夫の報告や、沖縄北山高校の金城伸子さんの「ニュージーランドの教
育事情」として4学期制の話と高1レベルの内容と教科書を見せてもらいました。
教科書の説明が正直言ってあまりに簡素なのでこれでわかるのかなあと疑問に思い
ました。
1日目が終わり、パシフィックホテル沖縄で大交流会が夕食をかねて行われたので、
それに参加しました。
そのときの埼玉の大沢さんです。
立食のパーティでした。
地区毎の出し物もあり、楽しく過ごすことができましたが、人数が多かったせいか
食事には余りありつけなかったのが残念でした。
エイサー踊りが見ることができました。太鼓を打ちならしなかなかのものがありま
した。明日は、那覇市の国際通りで1万人のエイサー踊り隊があるそうなので、大
沢さんや飯島さんたちと見に行く予定を立てました。
8月4日(日)
2日目の午前中は、公開授業です。朝から多くの高校生が集まってきました。小
学生・中学生・高校生合わせるとほぼ600名ぐらいの参加だそうです。琉球大学
でやる公開授業なので、みんな興味津々の顔をしていました。
埼玉の茂呂さんと宮城の鴇田さんはどこに出るか打ち合わせていました。
私は、いつも顔を出している東北地区の伊藤潤一さんの公開授業「巻き貝の成長曲
線?らせんにひそむ謎?」にしました。教育学部の104教室でありました。前の
方に高校生が陣取って、公開授業が今まさに始まろうとしています。伊藤先生は気
分を和らげようと雑談から入っていきました。さすがですね。
あだ名の「猫仙人」の絵を描いてペースはすっかり伊藤先生のものです。
平行線と正方形が描かれたトレッシングペーパーが配られ、2:1に内分する点を
結んで内側に正方形を描いていくことを連続的に行いました。平行線の紙が内分に
役立つことが初めてわかりました。きれいな「らせん」ができあがりました。生徒
の作業に少し時間がかかりそうなので、少し抜け出して琉球大学の見学と洒落込み
ました。
事務局と図書館の間に首里城の壁を模した碑がありましたので、それを写しました。
今回は時間の都合で、首里城見学ができないのは残念でした。茂呂さんは、午後抜
け出して首里城見学に行くそうです。良いですね。
食堂を通り越して、橋の方に歩いていくと、突然池が眼下に見えてきました。びっ
くりです。何枚か写真を撮りました。まずこれが農学部の遺伝子実験施設センター
のようです。
これは、工学部の総合情報処理センターと極低温施設のようです。
橋の上から池(千原池)を撮りました。植生が南国のものでした。
再び戻ってきて、後半の授業を見ました。時間的にはちょうど良かったようです。
後半は、アンモナイトのコピーを測り、成長曲線を分析していきました。
「対数らせん」の説明をしてくれましたが、私は今ひとつ理解できませんでした。
もう少し勉強してみます。授業ではふれられなかったが、プリントには、フィボナ
ッチの「らせん」と言うのも書いてありました。興味そそられる内容ですね。
お昼に「教具展」を見に、教育学部実践センターにいきました。西三サークルの
「超能力シート」や大沢重憲さんの「新セパタクローボールの作り方」などに興味
がありました。
2日目の午後は「分科会U」がありました。昨日の続いて、「微積分・初等関数」
分科会に出ました。愛知南山国際高校の勝野元薫さんの「ゆりいかdeユリイカ」
や武蔵工大付属中高の近藤年示さんの「微積分」他興味深い報告が続きました。あ
まりに面白かったので、写真を撮るのを忘れてしまいました。三角関数のグラフで
説明した方法が大変良かったので感激したのですが、その方の名前もメモするのを
忘れてしまいました。次回楽しみにしています。
2日目が終わって、みんなで国際通りにエイサー踊りを見に行こうと待っていると
ころです。
パレット久茂地で踊っているのを撮りました。
埼玉の仲間たちです。左から大沢さん、村嶋さん、飯島さんです。
1万人エイサー踊り隊が目の前で踊っています。以下いろいろなグループの踊りを
撮りました。
踊りが終了してから、夕食を食べに、国際通りの真ん中にある「第一牧志公設市
場」の2階のオープン食堂に食べに行きました。ここで、森毅先生が好きだという
「足テビチ」を注文しました。ゼラチン質が甘くて大変おいしかったです。たまた
ま同席した外国人に方にもテビチの宣伝をして注文させてしまいました。大沢さん
は同伴の女性に得意の「ボール」を上げていました。楽しい夕飯でした。沢山食べ
ても一人あたり1600円で済みまたまた安くて感激です。
8月5日(月)
最終日は、午前中にAMIサロンがあり、昼には帰るためにすぐに那覇空港に向
かわなければならないので、忙しい1日となりました。
数学サロンは、銀林浩さん(明治大学名誉教授)の「21世紀の地球市民の数学」
を聞きました。
森先生も銀林先生も、共に21世紀のことをどう考えるか聞かせてもらったので、
沖縄大会は充実したものになりました。
内容をスキャナーで取ったので、参考までに掲載します。クリックしてみてくださ
い。
→ここ
お昼のお弁当を食べた後、12:15のバスに乗り、那覇空港に12:50に到
着。14:30発のANA086便まで空港でお土産を買いまくりました。公設市
場で買ったお土産と併せてかなりの重さになってしまいました。特に職場の人に買
ってきた「沖縄の塩」は重かったです。でも大変喜ばれました。家族には、紅芋の
ロールケーキなどが好評でした。溶けなければブルーシールズのマンゴのアイスク
リームを買って帰りたかったです。沖縄ではさんざん食べましたけど………。
ヒコーキは左の窓の席だったので、ずーと窓の外が見え、沖縄の島や海、雲、富
士山、三宅島、房総半島をじっくり見ることができて大変うれしかったです。そこ
で発見です。奄美群島の島の上に雲がのっかるように存在しているのは、島がある
証のようでした。不思議でした。そして、島がないのに群島の上には列をなして小
さな雲が存在しているのも海の下の列島の連なりを示す証のように不思議な地球の
息吹を感じました。
今回の沖縄の旅は全体的に充実したものとなりました。見学も遊びもしないのに
充実感が体を漂っています。この勢いがホームページを一気に書かせてしまいまし
た。 ご愛読ありがとうございました。
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