質問<2542>2005/8/21
from=Kana
「場合の数」


<1>
数字1,2,3,4,5,6,7が一つずつ書いてある7枚のカードが箱に
入っている。この箱から1枚ずつカードを取り出し、左から順番に一列に並べ
て行く(ただし、取り出したカードは箱に戻さない)並べたカードの数字やり
小さいとき、または箱が空になったとき、箱から取り出すのをやめ、それまで
に取り出して並べたカードの枚数をNとする。例えば1,2,3,4回目にそ
れぞれ数字2,4,6,5が書いてあるカードを取り出したときは、4回目で
取り出すのをやめ、N=4となる。

(1)N=4となる取り出し方は何通り、N=7となる取り出し方は何通りあ
   るか。

(2)N=3のとき、並べたカードの数字を左からa,b,cとする。積abc
   が3の倍数となる取り出し方は何通り、和a+b+cが3の倍数となる取
   り出し方は何通りあるか。

<2>
白玉6個、赤玉2個、黒玉1個合計9個の玉がある。ただし、同色の玉どう
しは区別がつかないものとする。

(1)(i)赤玉2個が隣り合う並べ方は何通りか。
   (ii)赤玉と黒玉が隣り合う並べ方は何通りか。
   (iii)二つの並べ方のうち、一方は180°回転
     させると他方に重なれば、この二つの並べ
     方は同じ並べ方であるとみなすことにす
     る。このとき、並べ方は全部で何通りある
     か。

(2)平面上に、9個の玉を円形に等間隔に並べるとき並べ方は全部で何通りか。

★希望★完全解答★

お便り2005/10/18
from=JJon.com


数学についてはシロウトです。間違いがあったら指摘してください。

●1-1
N=4となる取り出し方は,
7枚から任意の4枚を選んで,その4枚のカードの並びが次のようであるとき。
  a<b<c と d (ただし,dが4枚中の最大値であるものは不可)
  これは4枚から任意の3枚(最大値を除外したもの)をdとして選ぶ組合せ
よって,7C4 × 3C1 = 105通り。

同様に,N=7となる取り出し方は,7C7 × 6C1 に加えて,
箱が空になる場合(1<2<3<4<5<6<7)が1つあるので,計7通り。

●1-2
積abcが3の倍数となるのは,取り出したカード中に
3の倍数である「3」「6」のどちらかが含まれている場合。
逆に言えば,上記の2枚を除く5枚のカードを使えば3の倍数にはならない。
よって,積abcが3の倍数となる場合の数は,次の計算をすればよい。
  (7枚のカードでN=3の場合)-(5枚のカードでN=3の場合)
(7C3 × 2C1)-(5C3 × 2C1)= 70-20 = 50通り。

和a+b+cが3の倍数となる3枚の組合せは,次の13通り。
  (うまい方法を思いつかなかったので,数え上げました)
        和が6…3+2+1
        和が9…6+2+1,5+3+1,4+3+2
        和が12…7+4+1,7+3+2,6+5+1,6+4+2,5+4+3
        和が15…7+6+2,7+5+3,6+5+4
        和が18…7+6+5
よって,13× 2C1 = 26通り。

●2-1(i)
隣り合った赤玉2個をまとめて赤玉1個,合計8個の玉とみなせばよい。
8!/6!= 56通り。

●2-1(ii)
赤玉と黒玉が隣り合わない並べ方は次のいずれか1つに分類できる。
(a) 黒白-------
(b) -------白黒
(c) 白黒白 という並びが含まれるもの

(a) 残った白玉5個,赤玉2個の並び方は,7!/(5!×2!)= 21通り。
(b) 上記と同じく,21通り。
(c) 白黒白 をまとめて縞玉1個,合計7個の玉と見なせばよい。
7!/(4!×2!) = 105通り。

よって,赤玉と黒玉が隣り合う並べ方は,
9!/(6!×2!) -((a)+(b)+(c))= 252-147 = 105通り。

●2-1(iii)
(i) は,白6赤1黒1計8なので,元々の並べ方に左右対称のパターンはない。
180度回転を同じ並べ方と数えるなら,÷2すればよい。

(ii)の(a)(b)は互いに180度回転で同じ並べ方と数えられる。片方だけを採用。

(ii)の(c)は,白4赤2縞1計7なので,元々の並べ方に左右対称が含まれている。
白白赤縞赤白白,白赤白縞白赤白,赤白白縞白白赤の3つが左右対称パターン。
この3つを除外したものは ÷2すれば,180度回転を同じとして数えられる。

よって,(56÷2)+ 21 +(105-3)÷2 + 3 = 103通り。

●2-2
1個しかない黒玉を円順列の起点とし,その他の8個の玉の並び方を考える。
8!/(6!×2!) = 28通り。


お便り2006/2/24
from=/で


私も挑戦してみました。(樹形図で全部書き出したりして^^)
式の意味を理解できたときの充実感は格別でした。

ところで、<2>(1)(iii)ですが、問題の「二つの並べ方のうち~」には、
「(i),(ii)の並べ方のうち~」の意図はまったくないと思います。
「次の(条件を満たす)二つの並べ方のうち~」の意味でとるほうが自然かと。

そうすると、6個と2個が同じ9個の玉の並び方の総数から、
線対称になる4通り(*)を引いて、2で割るから、

[{9!/(6!2!)}-4]/2= 124通り

(*)線対称になる4通り
 ○○○×●×○○○
 ○○×○●○×○○
 ○×○○●○○×○
 ×○○○●○○○× (○:白、●:黒、×:赤)
 

他に、<2>(1)(ii)の別解ですが、
×●、●×をそれぞれ一つの塊として考えた並び方の数の和から、
ダブルカウントされている●×●を一つの塊として考えた
7通りの並び方を引くという考え方ができますよね。

(8!/6!)+(8!/6!)-7= 56+56-7= 105通り

もちろん同じ答えです。