質問<1898>2004/8/28
from=みつき
「絶対値記号付き不等式」


(問1)
K>4とする。
xについての2つの二次不等式lx+1l+lx-3l<k―①
lx+8l≦k―② について考える。
(1)①と②の両方を満たすxが存在する時のkの値の範囲を求めよ。
(2)①のみを満たすxが存在する時のkの値を求めよ。

という問題なのですが、方針さえも全く立てる事が出来ません。
どうかよろしくお願いします。

(問2)
もう一つ教えてほしい事があるのですが、
la+bl+lc+dl<e
とある場合、-e<a+b+c+d<e と変形する事はできるのでしょうか。

★希望★完全解答★

お便り2004/8/29
from=wakky


(問1)
解法の方針が立たないということですが
とにかくグラフを書いてみてください。
ここに書けるといいのだけれど・・・

まず、kを忘れてください。
①については
y=lx+1l+lx-3lのグラフを書きます
x≦-1のとき
y=-(x+1)-(x-3)=-2x+2
-1<x<3のとき
y=4
x≧3のとき
y=(x+1)+(x-3)=2x-2

②については
y=|x+8|のグラフを書きます。
x≦-8のとき
y=-x-8
x>-8のとき
y=x+8

(1)
ここで、忘れていたkを思い出します。
y=k はx軸に平行な直線で、y=4より上にありますね。(k>4だから)
①と②を同時に満たすxが存在するということは
①と②の交点(グラフからふたつあることがわかります。)のx座標を両端と
するx軸上の点であるということになります。
ここでちょっと注意をしなければならないのは
①は <k ②は ≦k で、片方に等号があることです。
それで、二つの交点のx座標はx=-2,x=10となって、
そのときのy座標はそれぞれy=6,y=18なので
①と②を同時に満たすのは 6<k≦18 となります。

(2)
①のみを満たすのは
(1)の結果とグラフを合わせると
4<k≦6 となります。

(問2)
|x|<p,|y|<qとしたときに
-p<x<p, -q<y<q だから
-p-q<x+y<p+qに確かになりますね。
つまり|x+y|<p+qってことですよね
でも、これは、単純に変形しないほうがいいです。
実は|x+y|≦|x|+|y|という不等式が成り立つからなんです。
証明は簡単です・・・やってみてください。
|x|<p,|y|<qで
|x|+|y|<p+q のとき
|x+y|は |x|+|y|が存在する範囲と等しいか、または、もっと
小さい範囲にあるということなんです。
不等式なのでたまたまその範囲に収まってしまうだけで、もしこれが等式
ならどうなりますか?
la+bl+lc+dl と |a+b+c+d| は
全く別物であることはすぐにわかりますね。
a=1,b=1,c=-1,d=-1としてみると
la+bl+lc+dl=4 ですが
|a+b+c+d|=0 となってしまいます。
別な視点で言うと
y=|x|+1 と
y=|x+1| のグラフを書いてみてください
あるいは
=を不等号に変えて、存在領域を図示してみましょう。