質問<2220>2005/3/4
from=八木 直人
「高校2年初歩の微分問題」


Xの整式f(x)に対して、f(α)=f’(α)=0が成り立つとき、
f(x)は(X-α)^2で割り切れることを示せ。
という問題で、教科書の答えと違う解答をしたので誰か間違ってないか
チェックしてください。

すべての整式は、(x-A)(x-B)・・・(x-Z)  
(注:n次式の場合n個の括弧の積で表せる。)となるので、
f(α)=(x-α)P(α)=0  ・・・①(二次式以上)
f’(α)=P(α)+(x-α)P’(α)=0 ・・・②
②よりP(α)=0
したがって、P(α)=(x-α)(x-A)(X-B)

少なくとも1つはP(α)に
(x-α)という因数が入る。
したがって①は
f(α)=(x-α)^2×Q(α)となり
2次式の場合f(x)=(x-α)^2×K(Kは定数)
3次式以上の場合f(x)=(x-α)^2×Q(x)
となり、題意を満たす(証終)

という解答では間違っていますか。
どなたか面倒でも返事いただければ幸いです。

★希望★完全解答★

お便り2005/3/7
from=naoya


これは証明にはなっていないと思います。

>xの整式f(x)に対して、f(α)=f'(α)=0が成り立つとき、
>f(x)は(x-α)^2で割り切れることを示せ。

>すべての整式は、(x-A)(x-B)…(x-Z)
>(注:n次式の場合n個の括弧の積で表せる。)となるので、
>f(α)=(x-α)P(α)=0  ・・・①(二次式以上)

一般に方程式 f(x)=0 の解が x=A,B,…,Z のときに f(x)=k(x-A)(x-B)…(x-Z) と表
せます。
条件 f(α)=0 は f(x)=0 が解 x=α を持つ事を意味するから,整式 P(x) を用いて
f(x)=(x-α)P(x) …(☆) と表せます。

がしかし、①式は謎です。f(α) は定数なのに (x-α)P(α) は整式なので…
それ以降は数学的には証明にはなってないように思われます。

証明の続き。
(☆)式の両辺をxで微分して,
f'(x)=P(x)+(x-α)P'(x) …(☆☆) となります。
条件 f'(α)=0 と(☆☆)式から、P(α)=0 を得ます。
すなわち方程式 P(x)=0 は解 x=α を持つこととなるので、P(x)=(x-α)Q(x)とかけ
ます。
したがって(☆)式にこれを代入すると,
f(x)=(x-α)×(x-α)Q(x)=(x-α)^2×Q(x)
となり、題意が示されます。

普通の教科書に載ってない方法としては、僕ならば次のように示します。



この論法で、逆が成り立つことを容易に示すことができます。試してみてください。