質問<319>2000/9/13
from=金子
「幻の0番法???」


北moriさんの質問の数列のところで
武田先生が使われた幻の0番法というやつですが
あれは一体どういうものなのでしょう?
非常に興味深いので教えていただけないでしょうか
お願いします


お返事2000/9/14
from=武田


これは、私がニュートンの補間法を見ていて、数列に使えないかなと思
い、考えついた方法です。数学セミナーリーディングス1990「新し
い高校数学の展望」(日本評論社)P.107~P.111に掲載され
ています。
ニュートンの「第n階差が一定になるとき、もとの式はn次関数となる」
に着目し、容易にn次関数を求められる規則性はないかと考えて、初項
(第1項)の前にあるだろう幻の0番目(第0項)に注目したわけです。
例えば、an =n2 +3n+5のとき、
    ①  ②  ③  ④  ……
    9 15 23 33  ……
     V  V  V  ……
第1階差 6  8 10  ……
      V  V  ……
第2階差  2  2  ……

第2階差が一定となるので、もとの式は2次関数となる。
そこで、幻の0番目を考えてみると、
0番目∥ ①  ②  ③  ④  ……
  5∥ 9 15 23 33  ……
   V∥ V  V  V  ……
   4∥ 6  8 10  ……
    V∥ V  V  ……
  ↑ 2∥ 2  2  ……
ここに注目

2次関数y=ax2 +bx+cと、0番目の関係がどうな
ればよいかと考えて、x=1,2,3,……と代入してみました。
0番目∥  ①      ②       ③         ④   ……
  c∥a+b+c 4a+2b+c 9a+3b+c 16a+4b+c ……
   V∥    V       V       V       ……
 a+b∥  3a+b    5a+b    7a+b      ……
    V∥      V        V        ……
   2a∥     2a       2a        ……

そこで、2次関数のときの「幻の0番法」の公式が誕生したわけです。
{  c=5
{a+b=4
{ 2a=2
より、
a=1,b=3,c=5
y=x2 +3x+5となります。
したがって、an =n2 +3n+5

3次関数y=ax3 +bx2 +cx+dのときも同様にして、
公式をつくりました。この2つぐらいで良いようです。
{    d=
{a+b+c=
{6a+2b=
{   6a=