質問<353>2000/11/10
from=ももっち
「個数の処理」


Ⅰ.A,B,C,Dの各クラスから少なくとも1人は委員を出して7人の委員会
を作る。委員会のクラス構成は何通りあるか。

Ⅱ.1辺の長さが1の正方形の頂点を時計回りにA,B,C,Dとする。硬貨を
投げて、表ならば2,裏ならば1時計回りに周上を動く運動を考える。
Aから出発して硬貨を10回投げたとき2の10乗通りの動き方があるが、
その内最後にAにいる場合は何通りあるか。

Ⅲ.x,y,zは正の整数で三角形の3辺をなし、和が20であるという。この
様な正の整数の組(x,y,z)は何組あるか。また合同でない三角形はいくつ
あるか。

Ⅳ.12段の階段を1歩1段か2段をまじえて登る方法は、全部で何通り
あるか。


お返事2000/11/11
from=武田


問1
やり方は2つある。全部書き出す方法と垣根を入れる方法である。
まず全部書き出す方法でやると、
A-B-C-D
4-1-1-1
3-1-1-2
3-1-2-1
3-2-1-1
2-1-1-3
2-1-3-1
2-3-1-1
2-1-2-2
2-2-1-2
2-2-2-1
1-1-1-4
1-1-4-1
1-4-1-1
1-1-2-3
1-2-1-3
1-2-3-1
1-1-3-2
1-3-1-2
1-3-2-1
1-2-2-2
以上より、20通り……(答)
垣根を入れる方法だと、
各クラス少なくとも一人が入るから、7人の内、4人は決まったことに
して、残りの3人を垣根式で求めると、ABCDのクラスに3人の○が
入る場合の数は、例えば○○|○||とすると、これはAABという風
に、A組から2人、B組から1人、C組とD組からは無しと読みとりま
す。これは○3個と|3個より、6個の中から3つ選ぶ組合せなので、
   6・5・4
63=─────=20通り……(答)
   3・2・1

問2
A────B
|    |
|    |
|    |
D────C
各辺の長さを1とする。右回りに回るわけだが、同じ点Aにくるのは、
4の倍数だから、4,8,12,16,20,24……となるが、硬貨
10回投げるので、10×1=10または、10×2=20より、
10≦M≦20となる。なお、Mは移動距離である。
(1)M=12のとき、
     1+1+1+1+1+1+1+1+2+2=12
     10回中2回2がくるのは、
         10・9
     102 =────=45通り
          2・1

(2)M=16のとき、
     1+1+1+1+2+2+2+2+2+2=16
     10回中6回2がくるのは、
            10・9・8・7
     106 104 =────────=210通り
             4・3・2・1

(3)M=20のとき、
     2+2+2+2+2+2+2+2+2+2=20
     10回中10回2がくるのは、
     1010=1通り

(1)(2)(3)より、
  45+210+1=256通り……(答)

問3
※ここの解は、うっかり三角形であることを忘れて回答
してしまいましたので、3辺が1,1,18のようなあり得ない
ものも答えにしてしまいました。ももっちさんからのお便りにより、
その点が指摘され、全面的に取り消しました。
アドバイス、ありがとうございます。(武田)
なお、正解は下のお便りをご覧下さい。
   A
 x/ \z
 /   \
B─────C
   y

問4
12段の階段を考える前に、一段ずつ増やしてみましょう。
1段の時、1通り
2段の時、1+1=2通り
3段の時、1+2=3通り
4段の時、1+3+1=5通り
5段の時、1+4+3=8通り
したがって、この数列はフィボナッチ数列だから、
このあと、
6段の時、5+8=13通り
7段の時、8+13=21通り
8段の時、13+21=34通り
9段の時、21+34=55通り
10段の時、34+55=89通り
11段の時、55+89=144通り
12段の時、89+144=233通り ……(答)


お便り2000/11/12
from=ももっち


Ⅲ.x,y,zは正の整数で三角形の3辺をなし、和が20であるという。この
様な正の整数の組(x,y,z)は何組あるか。また合同でない三角形はいくつ
あるか。
 この問題なんですが、三角形の性質で
y-z<x<y+z、z-x<y<z+x、x-y<z<x+yという
のを問題集で見つけました。それと武田先生の送って下さった解答とを
あわせて考えてみたんですが、この性質の後半部分、例えばx<y+z
を使って、x<y+z→x<20-x→x<10となり、
同様にy<10、z<10というのも出てきます。
それでx=1の時からx=9の時までを書き出していくと、
下のようになりました。
x=1の時 (y、z)→なし。
x=2の時 (y、z)→(9,9)→1通り
x=3の時 (y、z)→(9,8)(8,9)→2通り
x=4の時 (y、z)→(9,7)(8,8)(7,9)→3通り
x=5の時 (y、z)→(9,6)(8,7)(7,8)(6,9)→4通り
x=6の時 (y、z)→(9,5)(8,6)(7,7)(6,8)(5,9)→5通り
x=7の時 (y、z)→(9,4)(8,5)(7,6)(6,7)(5,8)(4,9)→6通り
x=8の時 (y、z)→(9,3)(8,4)(7,5)(6,6)(5,7)(4,8)(3,9)→7通り
x=9の時 (y、z)→(9,2)(8,3)(7,4)(6,5)(5,6)(4,7)(3,8)(2,9)→ 8通り
それで和の法則で、1+2+3+4+5+6+7+8=36(通り)と
なったのですが、これはあっているのでしょうか。
先生の送って下さった解答だと、x<10、y<10、z<10にあわないもの
があるのですが・・・。
それと合同でない三角形は(2,9,9)(9,2,9)(9,9,2)の3通りは合同で、
(3,8,9)(3,9,8)(8,9,3)(8,3,9)(9,3,8)(9,8,3)の6通りは合同
だから、この様に考えていくと、
(2,9,9)(3,8,9)(4,7,9)(4,8,8)(5,6,9)(5,7,8)(6,6,8)(6,7,7)
の8個が合同でない三角形と出てきたのですが・・・。
お手数ですが、これで答え合わせをしてみていただけないでしょうか。
どうかよろしくお願いします。


お返事2000/11/12
from=武田


全面的に正解です。