質問<3639>2007/11/23
1 f:B→C, g:A→B, h: A→Bについて 「fg=fh, fは単射⇒g=h」を示せ。 2 写像f:A→Aが全射であるとき 「ff=fならばf=IA 」を示せ。 ただしIAはAの恒等写像とする。 ★希望★完全解答★
お便り2007/12/14
from=平 昭
こんにちは。 こういう問題は、抽象的で考えにくいかもしれませんね。 問題1は、 もし、数どうしのかけ算ならば「両辺をfで割る」ことができれば 簡単ですね。では、写像の場合「fで割る」ことに相当するのは? と考えます。 1.fは単射なので、逆写像f^-1が存在し、 ff^-1=f^-1f=I(Iは恒等写像) そこで、与式の両辺にf^-1を左からかければ f^-1fg=ff^-1h つまりIg=Ih となってg=hが示された。 問題2は、 「恒等写像」と「全射」の定義を思い出すことが大事です。 fが恒等写像とはつまり Aに含まれる任意の元aに対し f(a)=a のことでした。これを直接に証明します。 f:A→Aは全射なので、 Aに含まれる任意の元aに対して、 f(α)=a を満たすAの元αが存在する。 (全射の定義です。) すると f(a)=f(f(α))=ff(α) と書ける。 ここで、ff=fだから ff(α)=f(α)=a 上の二つの式を見比べれば結局 f(a)=a が分かる。 証明終わり。