質問<3699>2008/3/29
from=ごんき
「図形,放物線の軌跡」


放物線(x-y)^2-(x+y)+1=0の直交する二接線の交点の軌跡を求めよ。
どうしてもとけません。よろしければご指導お願いします。

★希望★完全解答★

お便り2008/4/27
from=平 昭


 こんにちは。うまい一般論があるのかどうかわかりませんが、グラフを描いてみると、
方針がみえてきました。
 題意の方程式が「放物線」と書いてあるのが大事なヒントです。以下、解答です。

 題意の方程式を(x+y)=(x-y)^2+1 と書き直し、グラフを描いて考える。
 方程式: x-y=k (kは任意の実数)で表される直線群を考えると、
この式で表される直線はすべて互いに平行である。
 同様に、方程式: x+y=k (kは任意の実数)で表される直線群を考えると、
この式で表される直線もすべて互いに平行である。
 そして直線:x+y=kと 直線:x-y=kは直交する。
 そこで、直線群{kは任意の実数|直線:x+y=k}
と直線群{kは任意の実数|直線:x-y=k}は、
直線x-y=0と直線x+y=0を二つの軸として、直交座標系をなすとみなせる。
 さらに、直線:x+y=kと直線 x+y=k+1の距離、及び
直線:x-y=kと 直線 x-y=k+1の距離がいずれも√2/1であることを考え合わせれば、 


 式(x+y)=(x-y)^2+1が表す放物線とはつまり、
放物線:y=x^2+1を時計回りに45度回転し、全体を√2/1に縮小したものである。
(ここまで細かく言わなくとも、実際にグラフを描けばすぐ分かりますが。(^_^;))

 だから「放物線C:y=x^2+1の直交する二接線の交点の軌跡」をまず求め、
結果を時計回りに45度回転して√2/1に縮小すれば、求める答えが得られる。

(どうも、こうやって工夫すると計算が楽なようです。)

 さて、C上の点(a,a^2+1)における接線の方程式は
 y=2ax-a^2+1 である。
ここで、a=0の場合には、接線は直線:y=1で、
これと直交する接線は明らかに存在しない。

 そこで、aが0でない時を考えると、
これと直交する接線は、傾きが-1/2aであるから、

接点は(-1/4a,1+(1/16a^2))となり、
求める接線の方程式は 
y=(-1/2a)x-(1/16a^2)+1 である。

ここで、両辺を4a^2倍して
(4a^2)y=-2ax-(1/4)+4a^2
最初の接線の方程式と辺々足せば
(1+4a^2)y=(3/4)+(3a^2)=3/4{1+4a^2}が得られる。

以下、計算すれば結局、
2接線の交点は、点((a/2)-1/8a,3/4)となる。

ここで、f(a)=(a/2)-1/8aと置くと
fはa>0(とa<0)で連続であり、
a→+0の時f(a)→負の無限大、a→無限大の時f(a)→無限大
であるから、f(a)は任意の実数値をとる。

よって、交点の軌跡は、直線y=3/4 である。

これを時計回りに45度回転し、√2/1に縮小することにより、
求める軌跡は、

 直線:x+y=3/4 である。