質問<447>2001/4/7
from=aef
「積分」


よろしくお願い致します

f(x)は次数が1以上の整式とする。ある定数Cに対して、 
等式∫[-x→x]{f(t+1)-f(t)}dt =cf(x)が任意の実数xで成立していると
する。 

(1)f(x)の次数が3以下のとき、cおよびf(x)を求めよ 

(2)cおよびf(x)を求めよ


お返事2001/4/8
from=武田


問1
f(x)を3次式とすると、
f(x)=a0 +a1 x+a2 2 +a3 3 
  f(t+1)=a0 +a1 (t+1)+a2 (t+1)2 +a3 (t+1)3 
-)f(t)=a0 +a1 t+a2 2 +a3 3 
 ────────────────────────────────
f(t+1)-f(t)=a1 +a2 (2t+1)+a3 (3t2 +3t+1)
  =3a3 2 +(3a3 +2a2 )t+(a3 +a2 +a1 )

積分して、
[a3 3 +(3a3 +2a2 )t2 /2+(a3 +a2 +a1 )t]

-x~xまでより、t3 ─→2x3 、t2 ─→0、t─→2x

左辺=2a3 3 +2(a3 +a2 +a1 )x

これが右辺=cf(x)となるのだから、
右辺=ca0 +ca1 x+ca2 2 +ca3 3 

左辺と右辺を見比べて、
ca3 =2a3 ……①
ca2 =0……②
ca1 =2(a3 +a2 +a1 )……③
ca0 =0……④

①より、c=2……(答)

②④より、a2 =0、a0 =0

③より、2a1 =2(a3 +a1 )
a3 =0、a1 =b(任意)

したがって、
f(x)=bx……(答)

問2
f(x)がn次式の時については、二項定理
(t+1)n -tn n 1 n-1+……+n n 
を使って解くのだろうか?
これはちょっと大変ですね。どなたかアドバイスを!!

※未解決問題に移したところ、T.Kさんと星野さんからアドバイスを
いただきました。感謝!!



お便り2001/4/8
from=T.K


武田先生こんにちは。
aefさんの未解決問題についてですが
↓のような考え方はできないでしょうか?
自分もまだ解いていないので間違っているかもしれませんが・・・

f(x) が奇関数であることはすぐ分かる。 

(1)は、f(x)=Ax^3+Bx と置いて計算すればよい。 

(2)は、次数が3より大きい解があるとして、 
f(x)=Ax^(2n+1)+Bx^(2n-1)+..... 
と置いて計算してみればよい(A≠0,n≧2)。 
x^(2n+1) と x^(2n-1) の係数を考えるだけで、あり得ないと分かる。


お便り2001/9/5
from=星野敏司


T.K. 氏の
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f(x) が奇関数であることはすぐ分かる。 

(1)は、f(x)=Ax^3+Bx と置いて計算すればよい。 

(2)は、次数が3より大きい解があるとして、 
f(x)=Ax^(2n+1)+Bx^(2n-1)+..... 
と置いて計算してみればよい(A≠0,n≧2)。 
x^(2n+1) と x^(2n-1) の係数を考えるだけで、あり得ないと分かる。
------------------------------------
という方針で良いと思われる。
面倒だから省略するが, 上記のように置くと
∫_(-x)^x (f(t+1) - f(t))dt
= 2Ax^(2n+1) + (2n(2n+1)A/3 + 2B)x^(2n-1) + …
となるから, 最高次の係数を比較して c = 2 が出る。
2n-1 次の係数を比較すると
2n(2n+1)A/3 + 2B = 2B.
従って A = 0 又は n = 0.
つまり仮定 A ≠ 0 より n = 0 でなければならない。
すなわち次数が最初から 2×0 + 1 = 1 次しかあり得なかったのであった。