質問<820>2002/4/14
from=しおり
「項を具体的に求めるとき」


 一般項が an=(n^2-1)(n+2)  (n=1,2,3,...)
で与えられる数列{an}について、5で割り切れない項だけを順に取り出し
てできる数列を{bn}とする。

① B5を求めよ。

 この問題の解答では、A1からA12まで具体的に求めてありました。一般
項bnを求めて、n=5を代入しようとして、間違いました。どのような時に
項を具体的に求めたらよいのか教えていただきたいです。他の問題でも、
先に一般項を求めようとして、間違えることが多いです。{bn}の一般項の
求め方も教えてください。

 ちなみに、この後に

②bnは数列{an}の第何校目になるか。

とありましたが、こちらは解答で事足りました。

 はじめて質問します。よろしくお願いします。


お返事2002/4/19
from=武田


に具体的に代入していくと、特長が見えてくる。
  左記の5項が基本となる。
この中の第2項と第5項が、5で割り切れない項となる。
この上の5項を第1群として、第k群の第2項と第5項を求めると、
第2項 
第5項 
{bn}としては、第2項と第5項なので、規則的な式が1つ求まる
ことはない。
上のように場合分けするしかない。
問題のb5は、5÷2=2……1より、第3群の第2項のことを指すから、
………(答)

お便り2002/4/23
from=Hoshino


かなり高度なのであくまで参考ですが。

「{bn}としては、第2項と第5項なので、
規則的な式が1つ求まることはない。
上のように場合分けするしかない。」
というのは誤りです。

b_n の奇数項は各々 a_n の第 2, 7, 12, ... 項と対応すればいいのですから
これは a_((5n-1)/2) と書けます (n が偶数には意味がない)。
b_n の偶数項は各々 a_n の第 5, 10, 15, ... 項と対応すればいいのですから
これは a_(5n/2) と書けます (n が奇数の時には意味がない)。

そして数列 { (1 + (-1)^n)/2} は
0, 1, 0, 1, 0, 1 と 偶数項だけが 1 になりますし
数列  { (1 + (-1)^(n-1))/2} は
1, 0, 1, 0, 1, 0  と奇数項だけが 1 になりますので
結局 b_n は次の式で表されます。

b_n
= (1 + (-1)^(n-1))/2 ×  a_((5n-1)/2)
+ (1 + (-1)^n)/2 × a_(5n/2).


お便り2002/4/26
from=d3


先生,お元気ですか?d3です.
Hoshino(phaos)さんの質問<820>のアドバイスに触発されて^^,
できましたので送ります.
これからもよろしくお願いしますm(__)m
以下解答です.

質問<820>2002/4/14について,
{a[n]}でこの添え字=番号を考えます.
5で割り切れる:5,10,15,・・・.
5で割ると2余る:2,7,12,・・・.
で併せて,
2,5,7,10,12,15,・・・.
この数列を{p[n]}として,
q[n]:=p[n+1]-p[n]で定義した階差の数列{q[n]}を考えると,
3,2,3,2,3,2,・・・.
でさらにr[n]:=q[n+1]-q[n]で定義した階差の数列{r[n]}を考えると,
-1,1,-1,1,-1,1,・・・.
これの一般項は,(等比数列なので)r[n]=(-1)^n.
以下のΣはすべてk=1 to n-1 とします.
n≧2で,(n=1のときもあてはまっていますのでコトワリません)
q[n]=q[1]+Σr[k]から,q[n]={5-(-1)^n}/2.
(n=1のときもあてはまっていますのでコトワリません)
さらにn≧2で,(こちらも,n=1のときもあてはまっています)
p[n]=p[1]+Σq[k]から,p[n]={10n-1+(-1)^n}/4
したがって,{a[n]}でこの添え字p[n]のモノです.
b[n]=a[p[n]]というワケになります.
代入してもきれいになりませんので,このままにしておきます.