質問<125>99/2/27
from=坂田
「極座標と直交座標」


点A(a,0)を通り、始線OXとのなす角がαである
直線の極座標を求めよ。

直交座標でこれを満たす直線は

y=(tanα)x-atanα で、

x=rcosθ y=rsinθ と置くと、・・・(1)

rsinθ=r(tanα)cosθ-atanα

∴ rsin(θ-α)=-asinα

のように、一度直交座標の式に置き換えてから
極座標を求めてもいいでしょうか?
どうも直接は求めにくいです。
あと、(1)のように置ける理由がわかりません。
よろしくお願いします。


お返事99/2/27
from=武田



直交座標の点P(x、y)は、極座標のr、θによって、
表現できる。直角三角形のcosとsinを使うと、
x=r・cosθ
y=r・sinθ
これが質問の(1)にあたるやつです。直交座標と極座標の
変換公式と思って良いでしょう。
これ以外に
x2+y2=r2
y
─=tanθ
x
と言うのもあります。

さて、質問の直交座標を使って良いかと言うことですが、大
いに結構です。まず直線lを直交座標で表現して、
y=tanα・x+b……直線l
これが点(a,0)を通るから
0=tanα・a+b
∴b=-a・tanα
したがって、直線lは
y=tanα・x-a・tanα
変換公式から
r・sinθ=tanα・r・cosθ-a・tanα
両辺にcosαを掛けて、
r・sinθ・cosα=sinα・r・cosθ-a・sinα
r(sinθcosα-cosθsinα)=-a・sinα
加法定理より、
∴r・sin(θ-α)=-a・sinα……(答)
したがって、これが直線lの極方程式である。

この問題を極座標で解くとすると、
点P(r,θ)と点H(p,β)を考える。
ただし、OH⊥PH(垂直)とする。
直角三角形△POHにおいて、
r・cos(θ-β)=p……①
この①が極座標における直線の極方程式(一般形)という。

さて、問題は点A(a,0)を通るから、
r=a、θ=0より、
a・cos(0-β)=p
∴p=a・cosβ……②

さらに、∠XAH=αより、
三角形△AOHの内角の和は
β+90°+(180°-α)=180°
β=-90°+α
 =-(90°-α)……③

①に、②③を代入して
r・cos(θ+90°-α)=a・cos{-(90°-α)}
r・cos{90°-(α-θ)}=a・cos(90°-α)
三角関数の公式より、
r・sin(α-θ)=a・sinα
r・sin{-(θ-α)}=a・sinα
-r・sin(θ-α)=a・sinα
∴r・sin(θ-α)=-a・sinα……(答)
したがって、同じ答ができる。
こちらは①の公式を覚えておけば、意外と簡単かもしれない。