質問<21>98/6/24
from=悩める若人
「積分」


積分は微小区間の長方形の和ですよね?
区間を無限にわけることで長方形と曲線のの隙間が埋まる
というのはわかるんですが、それがどうして
積分で次数が1つあがるあの計算につながるのかわかりません。
無限和から積分計算が始まったと思っているのですが・・・


お返事98/6/25
from=武田


    x=b          b
 lim  Σ f(x)h = ∫ f(x)dx
 h→0 x=a          a
となることを計算してみます。 具体的にf(x)=x2のとき、a=0,b=1,h=1/nとして、 h→0をn→∞とする。
    x=1
 lim  Σ x21/n 
 n→∞ x=0
=lim {021/n+(1/n)21/n+(2/n)21/n+(3/n)21/n+…
 n→∞
…+((n-1)/n)21/n}
=lim (1/n)3{0+12+22+32+……+(n-1)2
 n→∞
平方数の和の公式より
2+22+32+……+(n-1)2
=(1/6)(n-1)n(2n-1)より、
 lim (1/n)3(1/6)(n-1)n(2n-1)
 n→∞
=lim (1/6)(1-1/n)(2-1/n)
 n→∞
=(1/6)(1-0)(2-0)
=2/6=1/3
左辺は1/3となる。右辺は
  1            1
 ∫ x2dx=[x3/3]=1/3-0/3=1/3
  0            0
したがって、無限和の左辺と定積分の右辺の値がともに1/3となる。