質問<2238>2005/3/19
from=やま
「写像」


問題)
A={X│0<x<1}を{X│-∞<x<∞}に対応させる写像の例

として、以前次のような解答がありましたが、少し詳しく説明してほしいと
思います。
また別の解答があればお教えください。 
f(x)=1/x+1/(x+1)、f(x)=tan{π(x-1/2)} etc

★希望★完全解答★

お便り2005/3/22
from=KINO


開区間 A=(0,1) を B={実数全体} に「一対一に」写す写像 f を構成する問題と
解釈します。
f がそのような写像だったとすると,y=f(x) のグラフが
x 座標が右から原点に近づくにつれてグラフは -∞ に落ち込み,
x 座標が左から x=1 に近づくにつれてグラフは +∞ に飛んでいくか,
あるいは x→+0 のとき y→+∞ かつ x→1-0 のとき y→-∞ になるような
グラフになっていればよいです。

そう考えると,ある一点で無限大に発散するような関数を組み合わせれば
要求されている関数を作れそうだとわかります。
そのような関数は,ある一点で分母が零になってしまうタイプの分数関数
が代表例です。

例えば,-1/x という関数は x→+0 のとき -∞ に行き,
1/(1-x) という関数は x→1-0 のとき +∞ に発散するので,
f(x)=1/(1-x)-1/x という関数が考えられます。
(例として挙げていらっしゃる f(x)=1/x+1/(x+1)は
この関数の間違いではないかと思われます。)
この手の関数としては,f(x)=1/(1-x^2)-1/x^2 など,
いろいろなものが考えられます。

また,tanθ は θ→-π/2+0 のとき -∞,θ→π/2-0 のとき +∞ 
になりますので,
区間 (-π/2,π/2) を平行移動して (0,π) にし,
さらに区間の長さを変えて (0,1) にしたときに,
ちょうど tanθ が例に挙げていらっしゃる f(x)=tan{π(x-1/2)}という関数
が出てきます。
グラフを描いてみれば納得されることと思います。

他には,双曲関数のうちのひとつ,ハイパボリック・タンジェント tanh(x) の
逆関数 arctanh(x) を用いても同様の関数をつくることが出来ます。
そのときには tanθ の時のように平行移動しなければなりませんが。
f(x)=arctanh(2x-1) とおけばいいように思います。

何も分数の形をしている関数をもとにするだけではありません。
ちょっと対数関数を使って
f(x)=log(x)+1/(1-x) などとしてもできます。

ここに挙げた関数は全て連続な単調増加関数ですので,区間 (0,1) と実数全体
の全単射になっています。

最後に,f が x→+0 のときに -∞,x→1-0 のときに +∞ になる関数だとすると,
-f は x→+0 のときに +∞,x→1-0 のときに -∞ になる関数の例を与えることに
注意しておきます。


お便り2005/3/23
from=UnderBird


答えのみですが、
x/√(1-x^2)
もそうです。