質問<3224>2006/6/4
from=min
「空間ベクトル」


 はじめまして。教えていただきたい問題があります。

xは正の定数。空間に|→a|=1,|→b|=1,|→c|=xであるような、
互いに並行でない→a,→b,→cがある。
任意の空間ベクトル→pに対して

V=(→a・→p)^2+(→b・→p)~2+(→c・→p)~2-|→p|^2

のとき問に答えよ。

①→pが→b、→cのいづれにも垂直な単位ベクトルの時、V≦0を示せ。

②→pが→aと平行な単位ベクトルの時、V≧0を示せ。

③任意の空間ベクトル→pに対してVが定数になるとき
→a,→b,→cが互いに垂直、かつ、x=1
である事を示せ。
★完全解答希望★

お便り2006/7/2
from=wakky


ベクトルをあらわす矢印は省略します。
①②だけ解答します。
③はよくわかりません。

①
|p|=|a|=1,b・p=c・p=0だから
aとpのなす角をθとすると
V=cos^2θ-1≦0(∵|cosθ|≦1)
②
|p|=|a|=1で
aとpは平行だからa=±p
(b・p)^2≧0,(c・p)^2≧0
(a・p)^2-|p|^2=0
∴V≧0


お便り2008/1/14
from=平 昭


 こんばんは。①と②は回答があるので、③だけ書きます。
こういう問題を解くときに、知っていると便利な手法として
★「必要条件で攻める」★
というやり方があります。具体的に適用してみましょう。
なお、面倒なので→記号は適宜省略します。

a,b,c,p,qはベクトルだと思って読んで下さい。

V=(a・p)^2+(b・p)^2+(c・p)^2-|p|^2
 =V(p)とおく。
V(p)は定数だから、任意のpに対して

V(p)=V(→0)=0である。

また、c=→0とすると、
a、bの両方に垂直で0でないベクトルq
に対し
V(q)=-|q|^2で0とならない。
だからcは→0でない。つまりx>1


ここで、
V(a)=0=(b・a)^2+(c・a)^2を考えると

(b・a)^2=(c・a)^2=0で、bもcも→0ではないから
aはbにもcにも垂直。、、、、、     (1)

同様に、V(b)=0よりbとcも垂直。、、、(2)

すると、(a・c)=(b・c)=0だから

V(c)=(c・c)^2-|c|^2=x^4-x^2=0
ここでx>0を考えれば、
 x=1、、、、、、、、、、、、、、、、、(3)

(1)、(2)、(3)を合わせれば題意が示された。

 結論は結局、空間ベクトルに対し、
互いに直交する3本の単位ベクトルの方向成分をとって、
大きさを2乗して足し合わせると、
元のベクトルの大きさの2乗になる、ということ。
3平方の定理を書き換えただけですね。