質問<3285>2006/7/3
from=ピンキー
「幾何学」


(1)集合Xが可算であるという定義を述べよ。

(2)整数の集合Zが可算であることを証明せよ。 

★完全解答希望★

お便り2006/7/23
from=たなか


(1)自然数からなる集合N={1,2,3、--、n、--}と、
   集合Xとの間に、全単写の写像f:N→Xがあるとき、
   集合Xは加算集合という。

(2)集合Nから集合Zへの写像として次の写像を定義する。
   f(1)=0
   f(2)=1
   f(3)=-1
   f(4)=2
   f(5)=-2
   --------
 要するに、xが偶数のとき、f(x)=x÷2
      xが奇数のとき、f(x)=-{(x+1)÷2}+1
 とすれば、写像f:N→Zは、全単写である。従って、整数の集合Zは、加算である。


お便り2006/8/11
from=たなか


 一般的に、集合Aと集合Bとの間に全単写の写像があるとき、集合Aと集合Bの濃度が
等しい、といいます。要するに要素の個数が等しいのですね。

 この問題をよく考えると、自然数からなる集合Nと、整数からなる集合Zとの濃度は、
等しいことになります。集合Nは集合Zの部分集合なのに濃度は等しいのです。

 それでは、実数Rの濃度はどれくらい大きいか?集合Nよりも多いことは、比較的簡単に
証明できます。では、何番目の無限か?「これは決定できない」ことを、ゲーデルと
コーエンが証明しています。
 ちなみに、集合Nの濃度をアレフ0と呼んでいます。アレフ0は、無限の中で最小の
濃度なんです。