質問<3756>2009/8/4
from=benkyoutyuu
「合成関数を用いた偏微分の問題」


xの関数f(x)に関する常微分方程式
d2(f)/dx2=c^(2)・f, f(0)=f(π)=0は
c=±mi (m=1,2,...;i2=-1)の時にf(x)=0以外の解 f=Asin(mx);Aは定数(A≠0)
を持つ.
これを用いて以下の偏微分方程式の恒等的に0でない解を求めよ.
δ^2(u)/δx2 + δ^2(u)/δy2=0 (0<x<π, 0<y<+∞)
境界条件: u(0,y)=u(π,y)=0, 
          u(x,0)=sin(2x),u(x,+∞)=0
<注意>記号が無かったのでδは偏微分のつもりです.
手順に従い以下の問題に答えよ.
(a)u(x,y)=X(x)Y(y)とおき,X(x),Y(x)に関する常微分方程式を導く.
(b)関数X(x)を求める.
(c)関数u(x,y)を求める.

★希望★完全解答★

お便り2009/8/6
from=phaos


(a) に従って先ず u(x, y) = X(x)Y(y) と置くと
∂u/∂x = X'(x)Y(y),
∂^2u/∂x^2 = X''(x)Y(y),
同様に ∂^2u/∂y^2 = X(x)Y''(y).
従って,
∂^2u/∂x^2 + ∂^2u/∂y^2 = X''(x)Y(y) + X(x)Y''(y) = 0.
X''(x)/X(x) = -Y''(y)/Y(y).
この式の左辺は x のみの式であるが, 同時に右辺は y のみの式。
それらが等しいということは, 実は各々 x にも y にも依存しない定数ということである。
従って,
X''(x)/X(x) = -Y''(y)/Y(y) = c^2 (定数)
と置くことが出来る。
即ち
X''(x) = c^2X(x),
Y''(y) = -c^2Y(y)
である。

(b) 問題の前半のヒントに従うと, c = ±mi (m=1, 2 ,... ; i^2 = -1) の時に
X = A sin(mx), A: non zero constant.

(c) (b) の設定の下では
Y''(y) = m^2Y(y), m = 1, 2, ...
である。 これを解くと
Y = Be^(my) + Ce^(-my)
となるが, u(x, +∞) = 0 だから B = 0 である。
従って, u(x, y) = X(x)Y(y) = ACe^(-my)sin(mx)
となるが, u(x, 0) = AC sin(mx) なので, AC = 1, m = 2 でなければならない。
即ち
u(x, y) = e^(-2y)sin(2x).