質問<3806>2011/1/5
from=akira
「位置ベクトル」
△ABCにおいて、辺BC上に点Dを、辺AC上に点Eをとり、BD:DC=1:2、AE:EC=1:2とする。 BEとADの交点をPとする時ベクトルAPをベクトルABとベクトルACで表せ。 ただしメネラウスの定理を使用しないこと と言う問題の解き方がわかりません ★希望★完全解答★
お便り2011/1/14
from=wakky
お久しぶりです →AD=(2/3)→AB+(1/3)→AC 3点A,P,Dは一直線上にあるから 実数sを用いて →AP=s→ADとおけて →AP=(2/3)s→AB+(1/3)s→AC・・・① →AE=(1/3)→AC 点Pは線分BE上にあるから 実数t(0<t<1)を用いて →AP=t→AB+(1-t)→AEとおけて →AP=t→AB+(1/3)(1-t)→AC・・・② →ABと→ACはゼロベクトルでなく平行でないので ①②より (2/3)s=t,(1/3)s=(1/3)(1-t) これを解いて t=2/5,s=3/5 よって →AP=(2/5)→AB+(1/5)→AC・・・(答)
お便り2011/1/15
from=平 昭
こんにちは。 この問題は「座標平面上で、与えられた2直線の交点を求めよ」という問題と、本質的 には同じです。同じだと分かっていれば、ほとんど計算問題です。つまりは「分かってい ますか」と問われているのです。 さて、以下の文章では、ベクトルを表す→記号は、適宜省略します。また、実数を表す 文字として、m,nなどを用います。それぞれの文字がベクトルを意味しているのか実数を 意味しているのか、よく注意しながら読んで下さい。 まず、解答の前に確認しておくことがあります。 平面上に、原点Oと、O以外で互いに異なる点A、Bを考え、→OA=a、→OB=b とします。また、平面上の点P、Qに対し、→OP=p、→OQ=qと表すことにします。 この時、任意のPに対して、実数mと実数nの組がただ1組だけ存在し、 p=ma+nb と表せます。 ★特に p=ma+nb、q=xa+ybで、かつp=qならば、 m=x かつ n=y です。 つまり、平面上の点Pと、実数の組(m,n)は1対1に対応します。言い換えれば平面 に、O、a、bを基準とした座標を導入できたわけです。 こうなることは、実際に3点O、A、Bを図に書き、OAとOBに平行な直線をたく さん引いて考えれば納得できると思います。 (特殊な場合として、通常のxy座標で、点(0、0)にO、点(1、0)にA、 点(0、1)にBと名前を付けると、上記が成り立つのはすぐわかるでしょう。) 以上が理解できていれば、この問題は簡単です。 では、解答です。 △ABCにおいて、点Aを始点とした点B、点C、点D、点E、点Pの位置ベクトルを、 それぞれb、c、d、e、pで表す。 DはBCを1:2に内分する点だから d=(2/3)b+(1/3)c (これは公式です。なぜこうなるか、分からなければ教科書を見て下さい。) 同様に、e=(1/3)c である。 さて、直線AD上にある点Qを考える。Qの位置ベクトルをqとすれば、ある実数m を用いて、 q=md=(2m/3)b+(m/3)c と書ける。 また、直線BE上にある点Rを考え、位置ベクトルをrとすれば、 →AR=→AB+→BRだから、 rは、ある実数nを用いて r=b+n(e-b)=(1-n)b+(n/3)cと書ける。 そして求める点Pは、直線ADと直線BEの交点だから p=(2m/3)b+(m/3)c=(1-n)b+(n/3)c と表せる。 ここで★を考えて、b、cの係数を見比べれば 2m/3=1-n かつ m=n これより m=n=3/5 つまりp=(2/5)b+(1/5)cであり、 求める答えは →AP=(2/5)→AB+(1/5)→AC