質問<3843>2013/1/26
from=dyq
「二次関数」


f(x)=x^2+ax+bとするとき -1<f(-1)<1,0<f(1)<6は成立するという
f(x)の最小値mはどのような範囲の値をとりえるか
考えたんですがわかりません

★希望★完全解答★

お便り2013/2/27
from=平 昭


 こんばんは。これは結局、a、bが与えられた領域を動くとき、a、bの2変数関数の値はどうなるか、
という問題ですね。グラフを描いてみると、比較的考えやすいかと思います。すみませんが、私はパソコン
で図が描けませんので、自分で描いてみて下さい。

 以下、解答です。

 f(x)=x^2+ax+b=(x+ a/2)^2-(a^2/4)+bだから、
最小値mは
 
 m=-(a^2/4)+b、、、、★と表せる。

一方、-1<f(-1)<1,0<f(1)<6より

 -2<b-a<0 かつ -1<a+b<5、、、、①

 つまり、a、bが①の範囲を動く時、-(a^2/4)+bがどのような値を取りうるかを調べればよい。

 このため、★の式をa-b平面上の放物線とみてグラフを描き、この放物線が①で定められる領域と交わるか
どうかを調べる。交わるならば、mは領域①に含まれる(a、b)によって取りうる値であり、交わらない
ならば取り得ない値である。

 ①の領域は、4本の直線
 b-a=-2
 b-a=0
 a+b=-1
 a+b=5
で囲まれた長方形の内部(境界の線分は含まない)であり、
長方形の4頂点はそれぞれ
 A(-1/2、-1/2) B(1/2、-3/2)
 C(7/2、3/2) D(5/2、5/2)となる。

※ここは、自分でグラフを描いてみて下さい。

 さてmの値を十分に小さい負の値から十分に大きな正の値まで連続的に変化させる。すると放物線★は
mの変化に連れ、下から上に平行移動して行く。この時、当初は領域①と交わっていない★が、途中で①
と交わり、そして再び交わらなくなる。
 そして放物線が下に凸であることを念頭に置いてグラフを考えれば、上記の操作をした場合、★が①の
境界(長方形ABCD)と最初に交わる可能性があるのは、★がB(1/2、-3/2)またはC(7/2、3/2)を
通る時である。

 計算すると、Bを通る時とCを通る時はいずれも
 m=-25/16 となっている。

 一方、★が最後に①の境界(長方形ABCD)と交わる可能性があるのは、
 ★がD(5/2、5/2)を通る時、または
 ★が直線 b-a=0 に 0<a<5/2 の範囲で接する時
である。そして 

・Dを通る時、m=15/16  
この時★は(3/2,3/2)でも境界と交わり、グラフより、mの値をさらに少しだけ大きくしても、
★は境界内を通る。

・★が直線に接するのは、方程式(a^2/4)+m=a が重解を持つ時。計算すると重解はa=2で、
0<a<5/2を満たす。
 この時 m=1 である。


 以上から、mの取りうる範囲は

 -25/16<m<1である。