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質問<3862>2013/10/12
from=べりるうむ
「ベクトル」


△ABCの外心をOとすると、→OH=→OA+→OB+→OCを満たす点Hをとる。ただし、△ABCは直角三角形ではないとする。
(1) AH⊥BC、BH⊥CA,CH⊥ABを示せ
(2) 辺BC、CA,ABの中点を順にD、E,F,線分AH,BH,CHの中点の順に、A1,B1,C1とする。
   D、E、F、A1,B1,C1はOHの中点Mを中心とするある円K上にあることを示せ
(3) AHとBC、BHとCA,CHとABの交点を順にP、Q、Rとするとき、P、Q、Rも
   円k上にあることを示せ

★希望★完全解答★

お便り2013/11/20
from=tamori


3862の複素数を使った解き方の一例を書きます。

まず三角形ABCの各頂点を外心を0としてa,b,c(複素数)とします。|a|=|b|=|c|
=Rとします。垂心hはa+b+cです。なぜならah垂直bc,bh垂直ac,ch垂直abがなりたつか
らです。たとえば直線ahと辺bcは(a+b+c-a)/(b-c)=(b+c)/(b-c)とこの共役解と足す
と(共役解を(_)を用いて表すと)(b+c)/(b-c)+(_b+_c)/(_b-_c)=2(|b|^2-|c|
^2)/(_b-_c)(b-c)=0つまりah垂直bcです。他も同様。

また三角形ABCの外接円とaからbcに下ろした垂線の延長が交わる点(p’とする)は
-bc/aです。なぜなら|-bc/a|=|b||c|/|a|=Rなのでこの点は外接円上にあ
り、また(-bc/a-a)/b-c)

についてこの共役解は_a=R^2/a,_b=R^2/b,_c=R^2/cを用いると、
-((_b_c/_a)-_a)/(_b-_c)=((-R^2/b・R^2/c・
a/R^2)-R^2/a)/(R^2/b-R^2/c)=(a+bc/a)/(b-c)となり、この2つを足すと0になるの
でP’と垂心を結ぶ直線は辺bcと垂直です。同様にbからacに下ろした垂線と外接円と
の交点をq’とするとq’=-ac/b,cからabに下ろした垂線との交点をr’とするとr’
=-ab/cです。

またhp’の中点はpです。p=1/2(a+b+c-bc/a)とするとpbとcbとは
1/2(_a+_b+_c+(-_b_c/_a)-_b)/(_c-_b)=1/2((R^2/a+R^2/b+R^2/c+(-R^2/b・
R^2/c/R^2a)-R^2/b)/(R^2/c-R^2/b)=1/2((1/a+1/b+1/c-a/bc)-1/b)/(1/c-1/b)=1/2((
a+b+c-bc/a)-b)/(c-b)よって実数となり一直線上にあります。同様にhq’の中点は
q、hr’の中点はrです。

Rを計算上1として一般性は保たれるのでこれらを用いると
M=(a+b+c)/2,D=(b+c)/2,E=(c+a)/2,F=(a+b)/2,P=(a+b+c-bc_a)/2,Q=(a+b+c-ca_b)/2,
R=(a+b+c-ab_c)/2,A1=(a+a+b+c)/2,B1=(b+a+b+c)/2,C1=(c+a+b+c)/2したがってMD=|
(b+c)/2-(a+b+c)/2|=|-a/2|=1/2,同様にME=MF=1/2,またMP=|
(a+b+c-(bc/a))/2-(a+b+c)/2|=|-bc/2a|=1/2同様にMQ=MR=1/2,MA1,MB1,MC1も1/2
となり半径がひとしいので同じ円周上にあります。

九点円で調べたらまたもう少し別の解き方があると思います。