質問<435>2001/3/26
from=マスマニア
「微分 従属変数とその基準」


よろしくお願いいたします
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問題
       任意のx,aについての等式
       2(a+x)      2x      2a
       ∫f(t)dt=cos2a*∫f(t)dt+cos2x*∫f(t)dt …(L)
       0         0       0
       ↑インテグラルの0から2(a+x)まで
       
       が成立してる時 f(x)を求めよ
       
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        という問題において

       参考書の解答では (L)の両辺をxで微分して
                       2a
       f(2a+2x)=(cos2a)*f(2x) -sin2x*∫f(t)dt
                       0
   という式にしています
      これをみると微分するとき aを完全に xとは関係ない定数とし
      てあつかっています

        しかし例えば x^3-3xy+y^3=0    の両辺をxで微分すると
              3x^2-3(y+xdy/dx)+3y^2dy/dx=0    としてこういう
              時yを明らかに xと関係ある変数として
       扱い yを微分したものはdy/dxとして扱っている。
        しかし(L)ではaはxと関係ない定数的扱いをしている。
       (つまり上では aを微分すると0になる定数的扱いをしている)
       おそらく 上のyのように xと関係ある変数として扱うのは
        yがxの従属変数だからであると思うが 
       しかし 上の問題の式の(L)の場合だって
        aがxの従属変数であるかもしれないではないか
        と思うんですが…

        文字を どういうとき 関係ある もじとして扱うのか
        その基準を教えて欲しいです
       よろしくお願いします


お返事2001/3/28
from=武田


問題の(L)は、関数の式で、変数xに対して、aは定数の扱いをして
います。特に積分の上端が2aになっているところから、それを見て取
れます。
一方、微分の方は、xもyも変数ですし、yはxの従属変数とも見れる
ので、dy/dxという計算も出来るのです。

文字には、「定数」「変数」「未知数」など、いろいろな使い方があっ
て、これをマスターするのが中学校の数学の難関となっています。
これがなければ楽なのですが、高等数学はこの使い分けが必要なので、
仕方がありません。
ゆっくり少しずつマスターしていって下さい。
もしかすると、中学校の教科書にヒントが隠されているかもしれません。
私も何となく使い分けしています。


お便り2001/3/30
from=マスマニア


『問題の(L)は、関数の式で、変数xに対して、aは定数の扱いをして
います。特に積分の上端が2aになっているところから、それを見て取
れます。』

と武田先生はいっておられますが…文字aだから定数という説明にきこえ
るんですが…
もしそうなら説明になっていないと思うんですが…
(僕もaが通例 定数を表す事はしっています)
例えば (L)の式において 文字を全てかえたとしても
(例えば aをb xをcに書き換えたとしても)
(L)はなんらかの説明により何を変数 何を定数とみなすかという基準
により解けなくてはならないはずですよね?

 もうすこし 詳しく説明してもらえないでしょうか?


お返事2001/3/30
from=武田


やはり文字の3つの役割「定数」「変数」「未知数」により、異なって
いると思います。

積分の上端は空白のイメージ(定数)です。それは2であっても5であっ
ても自由ですが、これといって固定されていません。

それに対して、文字が2つ以上からなる方程式は、数字列のイメージ(変
数)です。数字が左から右へ連続的に入る感じです。これといって固定し
ていませんが、数字が満ち満ちている感じです。

文字が1つからなる方程式は、解のイメージ(未知数)です。いくつかの
数字が固定して入る感じです。

これ以上は表現できません。中学校の教科書に詳しく書いてあるようです。
雰囲気として体得するものなのかもしれません。