質問<592>2001/8/3
from=カツオ
「複素数」


問題集をやってて次の2問が解けなくて困ってます。
①整式f(x)は恒等的に
 f(x^2)=x^3f(x+1)-2x^4+2x^2
を満たすとき、f(x)を求めよ。
②方程式aχ2+bχ+c=0の解をαとする。a>b>c>0ならば|α|<1である
ことを証明しなさい。


お返事2001/8/9
from=武田


未解決問題に移しました。すぐにT.Kさんとd3さんからアドバイスが
届きました。感謝感激です!!私がこのホームページを続けられるのも、
こういう人たちが応援してくれるからです。ありがとうございます。


お便り2001/8/11
from=T.K


x^3f(x+1)ってx^3・f(x+1)の事ですよね? 

fをk次多項式とする。 
左辺の次数=2k 
右辺の次数=max{3+k,4} 
よって 
2k=4且つ3+k≦4 
or 
2k=3+k且つ4≦3+k 
よって、k=3となり、f(x)は3次式。 
後は 
f(x)=px^3+qx^2+rx+s 
と置いて、元の式に代入すればよい 
 
※αが実数ですと(2)はなんとかなりそうですが、、


お便り2001/8/11
from=d3


①
f(x^2)=x^3f(x+1)-2x^4+2x^2 ・・・(#)
ここで,明らかにf(x)は定数ではないです.
(定数とすると,#の右辺は4次ですが左辺は定数なので)
nを自然数として,f(x)をn次とします:
f(x)=ax^n+・・・.a≠0とします.
(#)では,
左辺=ax^2n+・・・,から2n次,
右辺=x^3(ax^n+・・・)-2x^4+2x^2=ax^(n+3)+・・・-2x^4+
n+3≧4なので,右辺はn+3次以下になります.
(以下を付けたのは,n=1,a=2のとき,4次の項が消えるからです)
2n≦n+3 (i.e.) n≦3.
f(x)=ax^3+bx^2+cx+d とおくと,
このまま#に代入して,連立方程式でもいいのですが,・・・.
(計算がきついので,ちょっと考えます.)
(#)の式の右辺をみると,x^2で割り切れます.
そして,x^3で割ると,2x^2余ります.
左辺=ax^6+bx^4+cx^2+d
なので,c=2,d=0がわかります: 
f(x)=ax^3+bx^2+2x,
ax^6+bx^4+2x^2=x^3{a(x+1)^3+b(x+1)^2+2(x+1)}-2x^4+2x^2
ax^3+bx+2x={a(x+1)^3+b(x+1)^2+2(x+1)}
ax^3+bx+2x=ax^3+(3a+b)x^2+(3a+2b+2)x+(a+b+2)
係数を比較して,a=1,b=-3となります.
f(x)=x^3-3x^2+2x となります.
このとき,確かに条件を満たします.

②
a>b>c>0・・・#.
f(x):=ax^2+bx+c とします.
ここで,
f(-1)=a-b+c,f(0)=c,f(1)=a+b+c
なので,#から,
0<f(0)<f(-1)<f(1)
です.この放物線のグラフは,下に凸ですので,
x軸と共有点をもつなら,
-1<x<0かまたは0<x<1で共有点をもちます.
|α|<1
がいえます.
(実際は,解と係数の関係または,頂点のx座標から負になります)
数Ⅰなら(αが実数なので判別式≧0で,)コレで終わりですが,
数Bなら,虚数の場合を考える必要があります.
このとき判別式<0で,共役な複素数を解にもつので,
解と係数の関係から,
|α|^2=c/a
で,#から,0<c/a<1なので,
|α|<1
がいえます.