質問<598>2001/8/11
from=バナナ
「数列」


[1]等差数列{an}を2,5,8,11,14,・・・,等差数列{bn}を3,7,11,15,19,・・・,
とする。{an}と{bn}に共通に現れる数を小さい順に並べてできる数列の
第n項は□である。
また、{an}の初め第1000項までのうちで、{bn}と共通なものの和は□となる。

[2]数列の初めのn項の和SnがSn=1/6n(4n^2-6n-1)で表されるとき、
(1)一般項anをnを用いて表せ
  n
(2)∑1/aiを求めよ


[3](1)数列{an}をa1=3、an+1=2an+1(n=1,2,3,・・・)で求める、
このとき一般項anをもとめよ

(2)a1=2、an+1-an=n+3(n=1,2,3,・・・)で定義される数列{an}の
一般項anと、初項から第n項までの和を求めよ


[4](X^2+2/X+1)^6を展開したとき、Xを含まない項を求めよ

[5]実数αを0<α<1とする。三角形ABCにおいて、線分AB、BC、CAを
α:(1-α)に内分する点をそれぞれA1、B1、C1とする。
更に、線分A1B1、B1C1、C1A1をα:(1-α)に内分する点をそれぞれ
A2、B2、C2とする。同様にして、Ak、Bk、Ck(k=3,4,5,・・・)定める。
また、正の整数kに対して、三角形Ak、Bk、Ckの面積をSkで表す。
三角形ABCの面積をSoとするとき、Skをk、α、Soで表せ。また、αが
動く時のSkの最小値Tkを求めよ

お願いします。いつも質問が多くて、すいません。


お返事2001/8/16
from=武田


問1
等差数列an =2+(n-1)3=3n-1
等差数列bn =3+(n-1)4=4n-1
共通な等差数列cn =11+(n-1)12=12n-1

an が1000項あるので、最後の数は
a1000=3・1000-1=2999
4n-1=2999とおくと、n=750より、
2999は共通な数
12n-1=2999より、n=250
共通な数列の初項11から第250番目2999までの和は
  250(11+2999)
S=――――――――――――=376250………(答)
       2

問2
   1
Sn =―n(4n2 -6n-1)より、
   6
(1)
an =Sn -Sn-1

   1
  =―{(4n3 -6n2 -n)-(4n3 -18n2 +23n-9)}
   6

   1
  =―(12n2 -24n+9)
   6

   1
  =―(4n2 -8n+3)
   2

   1
  =―(2n-1)(2n-3)
   2

(2)
n 1 n     2
Σ――=Σ――――――――――――
 ai   (2i-1)(2i-3)

    n   1    1
   =Σ{――――-――――}
      2i-3 2i-1

      1 1   1 1        1  1
   =(――-―)+(―-―)+………+(――-――)
     -1 1   1 3       2n-3 2n-1

         1  -2n+1-1   2n
   =-1-――――=――――――――=――――………(答)
       2n-1  2n-1    1-2n

問3
(1)
漸化式an+1=2an +1のan の係数が1以外の時は、指数関数系だから
an+1+k=2(an +k)とおいて、kを求めると、
an+1=2an +2k-k
∴k=1
an+1+1=2(an +1)と変形できる。
an+1+1=2(an +1)
      =2・2(an-1+1)
      =………
      =2n (a1 +1)
      =2n (3+1)(∵a1 =3より)
      =2n+2
したがって、
an +1=2n+1
∴an =2n+1-1………(答)

(2)
漸化式an+1-an =n+3を変形して、
an+1=an +n+3のan の係数が1の時は、整関数系だから
an+1=an +n+3
   ={an-1+(n-1)+3}+n+3
   =………
   ={a1 +(1)+3}+{2+………+(n-1)+n}+3(n-1)
   =2+(1+………+n)+3n(∵a1 =2より)

      n(1+n)    4+n+n2 +6n
   =2+――――――+3n=―――――――――
        2          2

    n2 +7n+4
   =―――――――
       2

したがって、
   (n-1)2 +7(n-1)+4
an =―――――――――――――――
         2

   n2 +5n-2
  =―――――――………(答)
      2

問4
    2
(x2 +―+1)6 の展開したときの係数は、
    x
二項定理の発展編の多項定理より、
             n!
(x+y+z)n =Σ――――――――xabc
           a!b!c!
ただし、a+b+c=n

xを含まない項だから、
(x2 a(2/x)b(1)cより、
2a+(-b)=0となるa,bを探して、ただし、a+b+c=6
a    b    c
0    0    6
1    2    3
2    4    0

したがって、
 6!      6!   2      6!    2
――――(1)6 +――――(x2 )(―)2 (1)3 +――――(x2 )2 (―)4 
0!0!6!   1!2!3!  x     2!4!0!  x

        4       16
=1+60x2 ・――+15x4 ・――
        x2       x4 


=1+240+240=481………(答)

問5
未解決問題に移しました。kyukusuさんから下にアドバイスをいただきました。


お便り2001/8/20
from=バナナ


(1)
等差数列an =2+(n-1)3=3n-1
等差数列bn =3+(n-1)4=4n-1
共通な等差数列cn =11+(n-1)12=12n-1

どのようにして共通な等差数列cn =11+(n-1)12=12n-1
をだしたんですか?
 
(2)
n 1 n     2
Σ――=Σ――――――――――――
 ai   (2i-1)(2i-3)

    n  1    1
   =Σ{――――-――――} どうしてこのようになるんですか?
      2i-3 2i-1

      1 1   1 1       1  1
   =(――-―)+(―-―)+………+(――-――)
     -1 1   1 3       2n-3 2n-1

            ※この2n-3はどうやったら消えるんですか? 

         1  -2n+1-1   2n
   =-1-――――=――――――――=――――………(答)
       2n-1   2n-1   1-2n


お返事2001/8/21
from=武田


(1)
等差数列an :2,5,8,11,14,17,20,23,26,………
       2+(n-1)3=3n-1等差数列bn :3,7,11,15,19,23,27,………
       3+(n-1)4=4n-1
共通な等差数列cn :11,23,………
          11+(n-1)12=12n-1

※具体的に書いて行って見つけました。

(2)
部分分数分解という方法を使います。
分数式の分母が因数分解の形になっていて、複数の分数式に分けるときに
使います。慣れてくると、勘で分かるようになります。
     1      a   b
――――――――――=―――-―――
(x-1)(x+1) x-1 x+1

           ax+a-bx+b
          =――――――――――
           (x-1)(x+1)

           (a-b)x+(a+b)
          =――――――――――――
           (x-1)(x+1)

左辺の分子と見比べて、係数比較をすると、
{a-b=0
{a+b=1
したがって、
  1   1
a=―、b=―
  2   2

            1   1
            ―   ―
     1      2   2
――――――――――=―――-―――
(x-1)(x+1) x-1 x+1
とすることができる。

引き算だと随時消していくことができる。
例えば、
(1-2)+(2-3)+(3-4)+………
………+{(n-2)-(n-1)}+{(n-1)-n}
=1-n
となる。
つまり途中の計算はプラスマイナスで消えてしまうわけだ。


お便り2001/8/29
from=kyukusu


問3(2)
bn=an+1-an=n+3
としてn≧2で階差数列でan=a1+Σbk(k=1~n-1)でやった方が簡単では?

問5
 長くなりますので簡潔に。
△AkBkCkと△Ak+1Bk+1Ck+1についてそれぞれ面積をSk,Sk+1とする。
Sk+1=Sk-(△AkAk+1Ck+1+△BkBk+1Ak+1+△CkCk+1Bk+1)
    =Sk-3α(1-α)Sk=Sk((1-3α(1-α))
 Sk=S1*(1-3α(1-α))^n-1=((1-3α(1-α))^n*S0
    =(3(α-1/2)^2+1/4)^n*S0
よってTk=Skmin=(1/4)^n*S0
っていうのでどうでしょう。
図があれば少しはわかりやすいんですが・・・