質問<603>2001/8/15
from=さぁこ
「高校数学の分類って?」


私は高専の学生なので、普通高校の数学の分類の仕方がわかりません。
数I、II、IIIって具体的に何をやっているのですか?


お返事2001/8/18
from=武田


2003年度から新教育課程になり、年度進行で変わっていきますが、
現行の数Ⅰ数Ⅱ数Ⅲの内容は、次のようになります。
教科書によって、タイトルや順番が多少違いますが、あしからず。

[数Ⅰ]     [数Ⅱ]     [数Ⅲ]
①2次関数    ①三角関数    ①極限と関数
②図形と計量   ②指数・対数関数 ②微分
③個数の処理   ③図形と方程式  ③積分
④確率      ④関数の値の変化 ④連続と近似

これ以外に選択で次の3つがあります。
[数A]     [数B]     [数C]
①数と式     ①ベクトル    ①行列
②式と証明    ②複素数     ②いろいろな曲線
③数列      ③高次方程式   ③数値計算
④平面幾何    ④確率分布    ④統計処理
⑤計算とコンピュータ  ⑤算法とコンピュータ

進学校では、すべて学習しますが、中堅校では、数Ⅲ、数Bまたは数Cは
選択となることが多いようです。したがって、文系を指向している生徒は、
微積分の応用やベクトル・複素数・行列・統計などはやらないで進学する
人がでてきます。「お米は食べたけど、チャーハンなどは知らない」と言
った味気ない数学になりますね。
困難校では、数Ⅰと数Ⅱなどをきちんとやるぐらいですが、この数Ⅰと数
Ⅱが、国民として最低必要な数学的素養になっているのか疑問ですね。

私は、①関数系②確率系③図形系④コンピュータ系の4つの分野を整理し直して、
数Ⅰと数Ⅱで取り上げると良いのになあと思ってはいます。