質問<627>2001/9/1
from=ともみ
「数と式」


問1
次の命題の対偶をいえ
(1)a+b<c+dならばa<cまたはb<d
(2)任意の自然数nについて,|a|<nならばa=0

問2
 xy平面において,x座標,y座標がともに整数である。(x,y)を格子点
という。いま,互いに異なる5個の格子点を任意に選ぶと,その中に次の性質
を満たす格子点が少なくとも一対は存在することを示せ。
「一対の格子点を結ぶ線分の中点がまた格子点となる。」

こんにちは。問題の意味が良く理解できないので、それも含めて教えてください。


お返事2001/9/2
from=武田


命題「p―→q」は、仮定pが真のとき、
結論qが真となるとき、この命題は真と言い、
結論qが偽となるとき、この命題は偽と言う。

仮定pが偽のときは、結論qが真でも偽でも、命題そのものは
真となるが、数学ではあまり扱わない。

「p―→q」………「q―→p」
  …        逆
  …        …
  …        …
 _  _     _  _
「p―→q」………「q―→p」
  裏        対偶

命題が真のときは、対偶も真となる。(集合の包含関係で証明される。)

問1
(1)
「a+b<c+dならば、a<cまたはb<d」の対偶は、
「a≧cかつb≧dならば、a+b≧c+d」

(2)
「任意(すべて∀)の自然数nについて、|a|<nならば、a=0」の対偶は、
「a≠0ならば、ある(∃)自然数nについて、|a|≧n」

問2
「任意の5個の格子点をとると、少なくとも一対の格子点の中点は格子点となる。」
を証明するのに、その対偶の証明で代えることができるから、
「全くどの一対の格子点をとっても中点が格子点にならないのは、ある4個以下の
格子点のときである。」

「任意の5個の格子点」は、5個以上の場合もその中に5個の場合を含むので、
その否定は、「ある配置の4個以下」と言うことになる。

隣り合う正方形の格子点4個のとき、中点が格子点にならないし、
4個の場合でも、この形以外はダメなので、ある(∃)特定の配置の4個
のときのみと言える。3個、2個は、この一部と考えればよい。
対偶が証明された。