質問<8>98/5/19
数学的帰納法で、「n=kの時成り立つと仮定する」とあります。 そのときn=k+1で成り立てば証明は終わりますよね? でも仮定が違っていたら、どうなるんでしょうか。
お返事98/5/20
from=武田
数学的帰納法はドミノ倒し(または将棋倒し)に似た方法で証明をし ています。 前のドミノが倒れたら、次のドミノが倒れるように並べていくやつです。 この証明のミソは、「k番目が成り立つとしたら」と言う点です。k番 とは1番、8番、135番、1000番……と何でもとれるからです。 どこでも良いからk番が成り立つとき、その次の(k+1)番が成り立 てば、ドミノ式に次々に成り立っていき最終的に全部成り立つことにな るからです。ちなみに「n=1で成り立つ」という初期条件は、ドミノ 倒しの最初の一撃をさしています。 さて質問の「仮定が間違っていたら」ですが、ドミノで言うと、前の ドミノが倒れないわけですから、当然次ぎも倒れません。すると全部の nについて成り立つことが証明できなくなってしまいます。 なお、質問の際はEメール番号も添えて下さい。個人的に返事を差し 上げていますので。