質問<80>98/11/6
from=恵奈
「大数の法則」


はじめまして。今、私の学校では変形サイコロを500回振っ
て1の目が出る確率を調べ、その実験についてのレポートを
書かなければなりません。そこでわからないことがあったの
で、教えてください。
 大数の強法則と弱法則の違いは何ですか?
単純なことかもしれませんが、私にはよくわからないので
教えてください。


お返事98/11/7
from=武田


変形サイコロを用いて実験をする授業をしている学校という
のは素晴らしい学校ですね。普通の学校はなかなか出来ませ
んから。私も計画はしますが、過去1回しかやったことがあ
りません。
また、やった感想など聞かせて下さい。

さて、質問の大数の法則ですが、強法則と弱法則の2つ有り
ます。実験を10班に分かれて、10回、50回、100回、
200回、500回と集計していったとします。

強法則は、まず、10回の集計を10班全部合計して、比率
(1の目が出た回数÷実験回数)を出し、次に50回の集計
全部の比率、100回の比率、200回の比率、500回の
比率とグラフにとっていくと、1つのグラフの上でだんだん
波打ちながらも1つの値に近づいていきます。この値が統計
的確率という。
こういうやり方で確率を求めるのを「強法則」と言います。

それに対して、弱法則は、各班の10回の集計の比率を1つ
のグラフの上に書きます。班によってバラツキはかなりあり
ます。次に、各班の50回の集計の比率も1つのグラフに書
きます。さらに、100回、200回、500回とグラフを
作っていくと、各班のばらつきはだんだん減っていき、一定
の値に収束していきます。この値が統計的確率と言います。
こういうやり方で確率を求めるのを「弱法則」と言います。