質問<82>98/11/13
from=まり
「漸化式について」


а1=1,аn+1=2аn+n+1
である数列の一般項аnはどうやって求めるのですか。


お返事98/11/14
from=武田


2つの解き方を考えました。
①階差数列で考える方法
а1=1,аn+1=2аn+n+1より、
a2=2a1+1+1=4
a3=2a2+2+1=11
a4=2a3+3+1=26
a5=2a4+4+1=57
a6=2a5+5+1=120
数列を考える。
   ① ② ③   ④   ⑤   ⑥  ……n番目
   1 4 11  26  57  120  an
階差  3 7  15  31  63  ……   bn
第2階差 4  8  16  32  ………………   cn
したがって、
第2階差の数列は等比数列になるから、cn=4・2n-1
したがって、
    n-1    n-1
bn=3+Σck=3+Σ4・2k-1
    k=1    k=1
  =3+4・(2n-1-1)/(2-1)
  =3+4・2n-1-4
  =4・2n-1-1
同様にして、
    n-1    n-1
an=1+Σbk=1+Σ(4・2k-1-1)
    k=1    k=1
  =1+4・(2n-1-1)/(2-1)-(n-1)  =1+4・2n-1-4-n+1
  =4・2n-1-n-2
  =2n+1-n-2……(答)

②均衡値an*を利用した差分方程式の解法
а1=1,аn+1=2аn+n+1
変形して
аn+1-2аn=n+1
anの係数k=2が1以外なので、右辺が一次式なので、
均衡値an*=k1n+k2とおく。
an+1*-2an*=n+1
{k1(n+1)+k2}-2(k1n+k2)=n+1
(1+k1)n+(1+k2-k1)=0
すべての値nで成り立つためには
1+k1=0∴k1=-1
1+k2-k1=0∴k2=-2
したがって、
an*=-n-2

k=2より
an=C・kn+an*
  =C・2n-n-2
а1=1より、
1=C・21-1-2
C=2
∴an=2・2n-n-2
   =2n+1-n-2……(答)
差分方程式は大概の漸化式は解けますが、ちょっと難しいですね。


お便り98/11/16
from=kyukusu


与式より
an+1+n+3=2(an+n+2)
と変形して
an+n+2=bn
とし、b1=a1+1+2=4
bn+1=2bnn=b1*2n-1=2n+1
∴an=2n+1-n-2
としてもできます。