質問<858>2002/6/6
from=hiro
「推論の誤り」


連立方程式を加減法で解く。
ax+(a-1)y=1 *****(1)
(a+1)x+ay=3 *****(2)
(1)*(a+1)-(2)*a より
y=2a-1
(1)に代入すると、
ax=-2a^2+3a
(ア)a≠0のとき
  x=-2a+3
(イ)a=0のとき
  0・x=0
となりxは任意となる。

a=0のときは、はじめの式に代入すると
y=-1、x=3であるが、
上記の推論の誤りはどこにあるのでしょうか?
教えてください。


お便り2002/6/7
from=fan


誤りというより不足があります。
(2)-(1)より、x+y=2となります。これはaの値が何であっても
成り立たなければいけないので、a=0のときy=-1より、
x=3とならなければなりません。


お便り2002/6/7
from=toshi


まず、答えから言えばaによらず(a=0でもよい)
x=-2a+3
y=2a-1

推論の誤りはおそらく、(イ)において
xは任意となるではなく、xは一つに特定できないと考えるべきだと
思います。
つまり、(1)では特定出来ないので(2)に代入しなおさなければ
いけない。
よってx=3となる。
何故そう考えるのかは、(解法1)
> (1)*(a+1)-(2)*a
においてa=0のとき(2)式は式の変形に関与していない。
つまり、一つの式で方程式を解こうとしているわけだから解は任意に
なってしまう。
そこに関与していない(2)式から求められたyの値を考えているのだから
誤りが生じている。

例を示すなら(解法2)
(1)*a-(2)*(a-1)を考えx=-2a+3
(2)式に入れれば、a=0のときyは任意になる(試してみてください)

解法1では(2)が、解法2では(1)が関与していない。
よってこの両方を採用して解かなければいけない。


お便り2002/6/8
from=d3


{ax+(a-1)y=1 ・・・(1)
{(a+1)x+ay=3 ・・・(2)
(1)×(a+1)-(2)×a より
y=2a-1
(1)に代入すると,ax=-2a^2+3a
a(x+2a-3)=0
これから,a=0またはx=-2a+3としています.
ここで,論理をみていきます.
連立方程式をかき換えていているのですが,
{(1) ⇔ {(1)×(a+1)-(2)×a
{(2)     {(1)
としています.
よく見てください.
a=0のときは,右の二式は上の式も下の式も(1)となって同値
ではありません.
だから,a≠0のときは,(2)を採用しなくてはいけません.
どうでしょうか?