質問<3166>2006/5/13
from=Akkunn
「ベクトル」


はじめまして。早速教えてください。

平面上に正五角形がある。その中心をPとするとき、
→PA+→PB+→PC+→PD+→PEを求めよ。

★希望★完全解答★

お便り2006/5/20
from=wakky


ちょっと雑な解答ですがお許しを

線分PB上に、四角形APCQが平行四辺形になるような、点Qをとることができる。
このとき、→PQ=→PA+→PC
点Qは線分PB上にあるから
→PQ=k・→PB(0<k<1)を満たす実数kが存在する。
したがって
→PA+→PC=k・→PB・・・①
同様にして、同じkに対して
→PB+→PC=k・→PC・・・②
→PC+→PE=k・→PD・・・③
→PD+→PA=k・→PE・・・④
→PE+→PB=k・→PA・・・⑤
①から⑤の両辺をすべて加えると
2(→PA+→PB+→PC+→PD+→PE)
  =k(→PA+→PB+→PC+→PD+→PE)
→PA+→PB+→PC+→PD+→PE≠→0のとき
k=2となるが
これは 0<k<1 に反する。
よって
→PA+→PB+→PC+→PD+→PE=→0
でなければならない。

こんなんでいいのだろうか?


お便り2006/9/2
from=平 昭


えーと「対称性より明らかに、答えは →PP」と
言いたいところですが、これでは点をくれないかもしれません。

(だいたいこの問題で、求めるベクトルをA、B、、を使って表して
よいなら、問題の→PA+→PB+→PC+→PD+→PEがそのまま答え。
いけないなら、使える文字がPしかなく、答えは→PP、つまり→0しかありません。
私なら問題を、→PA+→PB+→PC+→PD+→PE=→0となることを示せ、と
します。)

そこで、こんな回答はいかがでしょう。

 正五角形の頂点AからEの、Pを始点とした位置ベクトルを、
それぞれa、b、、、eとする。もちろん、a=→PA、、、、e=→PEである。
 さて、R(x)を、平面上の各点の位置ベクトルを、Pを中心として反時計回りに
72度回転した点の位置ベクトルに移す変換とする。
 頂点AからEはは反時計周りに並んでいるとして一般性を失わない。
この時、R(a)=b、R(b)=c、、R(e)=aは明らか。
また、Rは回転変換だから一次変換であり、任意のベクトルx、yに対して
R(x+y)=R(x)+R(y)

そこで R(a+b+c+d+e)=R(a)+、、+R(e)
                =b+c+d+e+a
                =a+b+c+d+e
だから、a+b+c+d+eは、Pの周りに72度回転したときに動かない点、
つまりP自身の位置ベクトルである。

これより
→PA+→PB+→PC+→PD+→PE=→PP=→0
が分かる。

 この証明を少し変えれば、一般に正n角形の頂点の位置ベクトルを足し合わせると、
答えは中心の位置ベクトルになることが示せます。