162.「インフェルノ」を読んで
ダン・ブラウン著(越前 敏弥訳)の「インフェルノ上・下」(角川書店)を読んだ。「ダ・ヴィンチ・コ-ド」と「天使と悪魔」に引き続き、大学教授のラングドンを主人公に、謎解きのイタリアの旅をさせるのだが、今回はフィレンツェとヴェネツィアを舞台に、美女シエナとともに大活躍をする。そして、話しは深刻な事態へと繋がっていく。まさかという逆転的展開もあるが、最後はトルコのイスタンブール(コンスタンティノープルとして、ローマ帝国 (330-395)、ビザンティン (395-1204, 1261-1453)、ラテン帝国 (1204-1261)、オスマン帝国 (1453-1922) と4つの帝国の首都であった)で結末を迎える。どの街をとっても歴史のある街で、ダンテの神曲を背景に不気味に進行していく。しかし、書かれている内容は「人口暴発」についてであるので、現実味がある。
5年前にイタリア旅行をしたので、どの本を読んでも風景が脳裏に浮き出てくるのが懐かしい。旅行に行くならば、イタリアだと思う。知人が今年の5月にフィレンツェに3日間自由行動の計画をしているのが羨ましい。今見ているTV映画の「ダヴィンチ・デビル」もフィレンツェが舞台で、メディチ家とともにローマ教皇国軍と戦う話しで、フィレンツェは話題が絶えない。しかし、もう一度行くとは言えないので、もし今度行くならば、このインフェルノの最後の舞台であるイスタンブール(東西文明の交流地で、上の写真のアヤソフィア博物館がある)にせめていきたいなあと思っている。
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